「今日の予約はこれでおしまい。これからスーク(市場)を案内してあげるよ。」
ほんと!?ラッキー。もう他のゴルファを見に行く気もなかったし。
「おまたせ!行こうか。」
黒人青年は民族衣装を脱いで普通のシャツとパンツ姿になっていた。
あの衣装がいいのに。「ははは。あれは仕事だから。普段は恥ずかしいよ。」
ということで、普通の姿になってしまった青年とすぐ近くのスークへ。
日用品が延々と続く。鍋釜、食器、石鹸・・・
ヘナという植物の粉を見つける。毛染めにしたり、手に模様にして塗ったりする。
最近は日本でも美容院で見かけるようになった。
「これ買う。日本では簡単に手に入らないの。いくらか聞いてくれる?」
彼は値段を聞くと「安いものだから」と買ってくれた。
女性の髪留めやアクセサリー売り場では、プラスチックで出来た腕輪を買ってくれた。
次はお香コーナーへ。
お香はどの家にもあり、来客の時はいいお香を焚いてもてなす。
色んな種類があるけど、木片だったりガラスみたいだったり、全部ナチュラル本物なので
いい匂いだけど使い方がわからない。
青年が白い半透明の塊を取って「これなんだか知ってる?ガムだよ。」と言って口に
放り込んで噛み始めた。
お香がガム???なんだかわかんないけど、自分も噛んでみる。
うっ、粉っぽくて苦い。
でも噛んでいる間に味はなくなってしまって、ほんとにチューインガム状のものが口に残っている。
「ほら、嘘じゃないでしょ。これは胃にいいし、口もすっきりするんだ。」
確かにそんな感じ。
「これ好き?」「うん。面白いね。知らなかったよ。」そういうとまたこれも買ってくれた。
その時はわからなかったけど、後で調べたら、これはき乳香らしい。(写真)
現地の人と一緒だと、ただ旅行者として一人で見てるより色々なことがわかって有り難い。
「ここから先はリビアエリア。全てリビアから来たものばかりだよ。なんでも半額なんだ。」
リビアから!売ってる物は他とあまり違わないみたいだけど。
彼は又しても腕輪を買ってくれた。「これ買ってもらったばかりじゃない。もういらないよ。」
「いや、買いたいんだよ。」
お茶1杯程度の値段だけど、なんだか貢がれているみたいだな(笑)
こんな子が日本人だったら間違いなく女の子の食い物にされるぞーーー。
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fengさんコメントありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。