泣きながらお母さんと言って電話がかかってくると、自分の娘と完全に信じてしまうものなのかもしれない。
その声はそっくりに聞こえたので、胸がどきどきしてなかなか収まらないでいました。
人をはねたと言って娘が電話の向こうで泣き崩れていたのです。
車を運転しているはずが無いので、詐欺とすぐにわかったのです。
そして、ニュースで言っていたように「刑事さんと代わる」と言うので、頭の半分はパニックを起こしながら、冷静に「どうぞ」と応えることができました。
そしたら、電話はぷつりと切れました。
敵もさるもので、こちらが察知した事をすばやく理解したようでした。
それとも、いたずら電話だったのでしょうか。
詐欺未遂とわかっていて念のための電話確認のためと自覚していても、かなり動転していたらしく、電話の横にリストが貼ってあるのに、娘の名刺をわざわざ出して、それを見ながら電話をしていました。
娘も、母からの電話を取り次いでもらったときは、何事かと驚いた事でしょう。
元気な声を聞き、驚いたねぇと娘から慰めてもらいました。
さわやかに朝を迎えていたところに、娘の泣き崩れる声を聞かされたことで、ほんとに胸が苦しくなりました。
ニュースを見て、そんなに簡単に騙されるものだろうかと、他人事のように思っていたのです。
あれなら、騙されるかもしれないなと妙な納得をしてしまいました。
人の弱いところを巧みに突いてくるものだなぁ。
娘に、何事も無くてよかった。
安心しても、恐浮oえた体はなかなか収まらないもので、血圧がかなり上がっていることを実感したのでした。
驚き悲しんだ挙句に、脳梗塞で唐黷驍ニいうシチュエーションは、ドラマでは見るけれど、実際に自分の身にも起きるとはねぇ。
気分転換に自転車を走らせましたが、周りの景色は見えてなかった事を帰宅して気がつきました。
こんなときは、ゆっくり徒歩に限るのか、外出すら控えたほうが良いのか。
のんびりぬるいお湯につかるのが良いのか。
友達に電話をかけまくるのが良いのか。
とりあえず、ショックには甘いものですよね。
街が見えて無かったとは言いながら、ちゃんとおいしそうな甘いものを売る新しい店だけは見つけ出しました。(笑)
これから、一人3時をいたします。
お騒がせいたしました。