手紙
わびなければならないことがあって
母に 手紙を書いた
「申し訳なく思っています」と書いた
そして
私は それから
何を書いたらいいのだろう
私は三人の子どもを思う
小学四年生と 中学一年生と 中学三年生の子
あの子たちの
わざとみせる無表情
短い言葉
反論ー
私は 時折 腹を立て
また 時折
楽しんでいる
ー私の子どもたちーと
母よ
私の 母よ
私は
何をわびたらいいだろう
どんなふうに 書いて
=朝倉安都子の詩集『アルバムの中で』から=
☆
趣味について書いた友達のブログを読みました。
趣味にまつわる母との思い出は、恨みがましいことしかありません。
はじめられたときは、私とほぼ同じ状態で、
彼女は、長年続けてこられました。
私は、始められませんでした。
モンゴル日本センターで借りて来て、おとつい読んだばかりの、この詩を読んで、そこから離れられなくなっていました。
そして、今日、友だちのブログを読み、何度も詩を読み返しました。
「やりたければ、何とかはじめればよかったのに、始めようと努力しなかった私が悪い」ずっと、ずっと思い続けていました。
その、思いは、時に母へのうらみ節になっていたことも有りました。
その頃の家族のこと、厳然たる事実をこの年になって思い返してみると、やはりどんなことをしても,はじめることは出来なかったと納得しました。
そして、その時の母の胸の中は、どんな思いが渦巻いていたことか。