口の先に、とらえたセミが見えるだろうか。ちょうど良い具合に影になっていて、
グロな映像になるところを免れているね。
今年も、我が家のベランダにセミがやってきた。
外遊びをさせてもらえないこたろうの唯一の狩猟シーズン。
今年最高温度を記録した昨日と一昨日は、一番冷たく感じる床にべったりと張り付いて、身も世もない姿を見せる。
外猫さんたちは、暑い夏の夜は、「猫がおちている」ようすで、道路に寝そべるそうだねぇ。
もし外に出してもらえたら、こたろうさんもこの猫が落ちているスタイルで、寝そべるんだろうねぇ、と毎年思う。
さて、この暑さにやられたスタイルが嘘のように、今日は、セミがベランダに落ちてくるのをすかさずハンティングするのだ。
昨日の様子は嘘のように、ベランダから部屋に咥えて入ってくる。
最初の獲物は、私の足元に置いてある。
たまに、元気なセミが口から逃れると、すかさず飛び上がらんばかりにして追いかける。
13歳とは思えない、身軽なこたろうであります。
死んだかのように猫が落ちているスタイルを見ると、ひやりとして、老いを感じてしまうのだけれど、身軽に飛び跳ねる様子を見て、まだ、全然大丈夫と思う。
年を重ねると、夏の暑さに取り付かれると、体力を消耗してしまう。
いらぬ心配をするんじゃないよぅと、こたろうさんは、怒っていることだろうねぇ。