風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
'09年8月~  詩吟三昧の徒然日記

夢松風今年最後

2021年12月15日 | 詩吟
夢松風、今年最後の練習が、終わりました。

今日の課題は、テキスト新A-2の順番通りを外れて、「冬夜読書」を取り上げました。

瀬戸内の暖かい広島に生まれた茶山が、雪に埋もれた夜の沈沈とした様子を詠っています。
冬の夜のみならず、いつもいつも書に親しんで、さぞ、知識を深めたことでしょう。
雪に降りこめられ、シーンという音がすると言う静けさの中で、書を読むことを、誰の詩から思い描いたことだろう。
取り散らかした書物という表現も、奥ゆかしい気がする。
その時代に取り散らかすことが出来るほどの書を手元に持つことが出来、それをひけらかさず取り散らかしたと言うのだから。

反して、私は、如何に楽器の力を最大に引き出すかということばかり考えて、体操やら、姿勢やら、「動」の学びを続けてきました。
茶山の「静」に、体が取り囲まれた気がしました。
何度も吟じ、何度も素読をしてきたのに、こんな感覚が生まれたのは、初めてです。
文字の上を素通りしていた「送り仮名読み」から、思考と絵のある「漢字読み」になる兆し。
そして、学ばねばという強迫観念から抜け出す兆し。

練習もとてもスムーズに進み、参加の5人の独吟は、とても素晴らしかった!
特に、1年に及ぶお休みからやっと脱出して出席されたYさんは、少しもブランクを感じさせない吟詠に、皆が驚きました。
声を出すことはなくても、気持ちは、途切れずにいたということなのですね。



そして、12時に終了したので、近くのファミレスで、三年ぶりの、ランチ会となりました。

少人数の和気あいあいの会ですから、ことさら、懇親会などなくても大丈夫なのですが、やはり、教場を離れてのおしゃべりは、楽しく、親しみが増してきました。
半分以上は、詩吟の話になるのは、どこの教場も同じです。
東京芦孝会の会員さんたちは、なんて真面目なのでしょうねぇ。



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