風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
'09年8月~  詩吟三昧の徒然日記

野田芦孝会長による和歌の講習 中央会

2022年07月26日 | 詩吟

賞状贈呈後は、例によりマスク有りとマスク無しの記念写真。

その後は、いつもの新吟題の講習が、始まります。

今日は、取りあげる吟題が予想されたので、おさらいをしました。

音程の取りにくいこと甚だしい。

       「東海の」 石川啄木

下音から始まって、三の音に到る譜№61-3は、発声練習をしないまま

詠い始めると、声の支えができてないので、三の高さに到達する前に、声が裏返って

バッタリと倒れてしまう。気を取り直して、譜の後半の平揺り部分の音を引く所が豊かな声に

なりません。失敗すると完全に声が裏返り、慌てることに、次に続く「こじまのいその」を

きちんと詠いだせないまま次の譜№60がやってきます。

 

出だしの、最下音の「乙」はもともと音域のない私には、出しにくい音です。

ちゃんと、準備のできないスタートを切ると惨憺たる吟詠になってしまう。

 

そして、会長は、何時になく「滑らかにやわらかく」の言葉を繰り返されました。

私の、今の課題は、半音の移動の音程を正しくつかむということです。

正しい音程を喉の準備のない状態で吟じることは、かなりぎこちない発声となります。

まず、正しい音程を捕まえるまでは滑らかでなくても良いと思っています。

(実を言うと滑らかに詠えないのです。滑らかでなくても良いという言い方は、

かなり粋がっていますね。)

音程を捕まえる前に、滑らかそうに詠うのは、先に行って苦労をしますから、

「正しい音程」にまず注力です。

そして、真っすぐな発声をごまかさないということに注力すると、柔らかさに

欠けた発声となります。

 

今日は、初段免許を頂いたばかりで、和歌の練習をしたことのないIさんが、

ほかの皆さんと一緒に練習をし、ちゃんと詠い上げたのです。

驚き喜び、その指導者である私は、狂気し、いちばん長く拍手をしていました。

漢詩もろくに詠えないうちから、和歌なんてと言うのが、私の考え方が、見事に

されました。

さて、これからIさんの練習方法を根本から見直さねば、いいえ、Iさんのではなく、私の

練習に対する考え方を見直さねばならないことを知らされました。

 

「譜」を正しく詠うことは、一番大事です。

カッコよく流れるように詠うのと、カッコ良く見えて実は、崩れた詠い方と

どう違うのか、分かっていただくには、どうすれば?

正しく詠って聞いてもらうことが、基本なのだけれど、私も発展途上。

その落差を埋めるのは、関吟発行の8枚(和漢名詩選一から七・音階譜名ガイド)の

CDを良く聞くことかな?

そして、正しい詠い方になっているのか、常に自身を振り返り、確かめることかな?

 

今日の「東海の」発表は、いきなりなのです。

コロナ前は、巻頭言朗読から始まって、会歌、会詩の合吟をし、吟の講習は会長と

一緒に発声して居ますから、それなりに喉は、準備できますが、全員合吟を

封じられている今は、いきなり発表なのです。

そして、本日取り上げる吟題があらかじめわからないときは、初見での吟詠です。

 

もっと、日頃声を出すことに、努力しなくちゃねぇと、反省ばかり。

これも、経験と割り切って、私のようにぶつくさ言わないで、みなさん真摯に取り組まれます。

却って、初心者の方が、こだわりがなく詠えるのかもしれません。

 

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