夢松風の前回に続いて、今回も補習授業は、運よく1時間の延長ができて、2時間となりました。
頑固な音程不良を治すため、ご本人の希望もあって時間を全部使っての練習。
下手すると、どちらかが折れてしまうかもしれないという危機感を抱きながら
続けています。
熱心にくらいついてくる。何度も繰り返す。
そうして時間切れ。私が心配するくらいでしたが、後味は悪くありません。
傾斜があるとわからない道をゆったりと歩いて、ふと後ろを振り向いたら、
こんなに高くまで来たね。
そんな習練の方法がある。
正面切って、問題点を指摘して、ばっさりと切る。
まだまだと、突き返す。そんなやり方もある。
ほんとうは、穏やかな波風の立たない人生を歩いてこられ、詩吟を
しなければ大きな声を上げることすらない一生を終えるはずだった方に、
私は、激しい波を起こしてしまった。
まだ、私はそれに応える力はあると思うけれど、もしかしたら、力及ばずに
共倒れになってしまうかもしれない、そうなったらどうしよう。
身が震えるようだ。