起句と承句を吟じた時。
余りの心地よさに、みんなで「ほー」と感動。
そして、転句に差し掛かってボロボロになる。
その落差に、吟じていたTさんは、がっかりする。
詩吟を習い始めて、1年余り。昇段試験の練習にも精が出ているこの頃。
自分の吟詠のうまく詠えなかったところは、しっかりとわかっています。
吟詠後、私が指摘する前に、ここを間違いましたと言います。
そして、その箇所を吟詠して聞いてもらうと、するとすかさず正確に吟じる
ことが出来ます。
たまに、1回では習得できないことがあり、その時はできるまでやめません。
そこまではやりすぎと言うほどに。
起句と承句は、詩が変わっても大きな変化がないので、1年余り練習し続けて
きたと言って良い。
その積み重ねのおかげで、大きな手ごたえを感じることができました。
しかし、今日の転句は、初めて出てきた譜ですかねと説明をする。
そのからくりになるほどと、理解しました。
それで、新しい譜を積極的に取り組む気になりました。
わかりやすい反応をするので、指示出しがたやすい。
新しい指示に素直に耳を傾け、出来るまで何度も繰り返す。
歌うことが好きなTさんは、声もよく出る。
早く詠いたいという気持ちは、分かるのであるが、今から詠ってしまうと
型がおろそかになる。
ドンドンとボルテージの上がる練習に、刺激を受けその気になるのであるが、冷静を欠くのではないかとちょっと恐怖も感じる。
いやいや、まだ私はこれに応えられる。まだ大丈夫と思う。