熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

新歌舞伎座を見て新橋演舞場へ

2013年03月02日 | 今日の日記
   今日は、春一番の吹き荒れた昨日に続いて、非常に暖かい日であった。
   染五郎の舞台を見たくて、三月花形歌舞伎の夜の部のチケットを買っていたので、遅い午後、メトロで東銀座に向かった。
   何時ものように、東銀座で下りて、歌舞伎座の出口の改札を出たら、素晴らしい空間が広がっていて、即、その前が、新歌舞伎座の地下のコンコースになっていて、既に、ターリーズ・コーヒーやセブン・イレブン、歌舞伎茶屋、色々な売店がオープンしていて、沢山の人が集まっている。
   チケット売り場は、15日からオープンと言うことでしまっていたが、これだけ、広い空間があれば、何時も、歌舞伎座前でごった返している開演前の雑踏が一気に解消されそうである。
   歌舞伎座正面右に、メトロ駅へのエスカレーター付きの広いアプローチが出来て、地下広場に通じて、非常に便利になっており、以前の一人通れるか通れないくらいの地下階段への出入り口を思うと、今昔の感である。
   
   
   

   私は、歌舞伎を見に来ると、いつも行っている古書店奥村書店に出かけようと思って右手のビル階のエスカレーターを上がったら、うまく、昭和通り口に出た。
   以前の楽屋口の横で、高層ビル部分のエントランスは、この昭和通りになったようである。
   奥村書店は、東に向かって歩けばすぐで、小さな書店なのだが、歌舞伎関係など古典芸能や美術、芸術、文学関係の本が多いので、歌舞伎役者たちも来ると言う。
   私は、たまには、その方面の本も買うが、主に買うのは、経済経営政治と言った関係の本で、何故か、一角に、場違いのようにそんなコーナーがあって、時には興味のある本もあり、ビジネスとは縁の遠い場所なので、神保町よりは、そのような新古書(新本)が安いのである。
   今日買ったのは、
   ジョージ・ソロス著「ソロスの警告――ユーロが世界経済を破壊する」
   ロナルド・ドーア著「日本の転機――米中の狭間でどう生きるのか」

   その後、新橋演舞場に向かった。
   今夜の歌舞伎は、「一條大蔵譚」で、染五郎の大蔵卿。そして、染五郎と菊之助の「二人椀久」であった。
   開演時間が30分遅れの4時半で、7時15分頃の終演であるから、正味、2時間あるかないかの極めて短時間の公演で、正味5時間くらいもあった昔が懐かしい。
   来月杮落しの新歌舞伎座公演はチケットを取るのが大変ようだが、今日は初日ながら、かなり空席があった。
   大蔵卿のの演技は、叔父の吉右衛門に徹底的に教え込まれたのであろうから、初演ではあるが、様になっていて素晴らしい。
   菊之助との「二人椀久」は、匂うように華麗で素晴らしい舞台で、日頃、舞踊の舞台などは殆ど興味を感じない私だが、十分に楽しませて貰った。
   特に、菊之助の錦絵から飛び出したような美しい艶姿に感動しきりであった。
   簑助の文楽人形の後振りの美しさは格別だが、菊之助の後姿も実に色気があって蠱惑的でさえある。
   鑑賞メモは、次に回したい。
   
   
コメント
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