熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

国立能楽堂、そして、世界らん展日本大賞2015

2015年02月14日 | 今日の日記
   今日は、午前中は、南青山の病院で定期的な検診、高血圧症の薬を貰うために年に何度か通院しているのだが、人気病院で、1時間半待たされて、1時からの能楽堂での開演に間に合わなかった。

   この日は、「能・狂言にみる危機と機転」と言うタイトルの企画公演で、林望先生のおはなし、大蔵流狂言「武悪」、観世流能「咸陽宮」であった。
   能楽堂に着いた頃には、林先生の話が始まっていて、「武悪」の説明の途中であった。
   大体、何時も、座席は、列の端の方を取っているので、遅れて入っても、それ程、ご迷惑はかけないと思う。

   狂言の「武悪」は、シテ/武悪は茂山千五郎、アド/主は山本東次郎、アド/太郎冠者は茂山七五三。
   とにかく、1時間近くの大曲で、全身に怒気をみなぎらせて凄い権幕で登場する主・東次郎から、全編、爆発せんばかりの迫力に圧倒されるような舞台で、正に、大蔵流トップ狂言役者の真骨頂とも言うべき圧倒的な舞台であった。

   主の言うことを聞かずに怠けてばかりいる雇人武悪に、しびれを切らして怒り心頭に達した主が、太郎冠者に、武悪を殺せと命令を下したので、太郎冠者は後ろから闇討ちにしようとするのだが、事情を聞いてしおらしくなった武悪を、長年知り合った同輩なので殺せない。他国へ逐電せよと見逃すのだが、お礼参りに清水に向かう武悪が、物見に出た主とばったり出くわしたので、困った太郎冠者が、そこは鳥辺山なので、幽霊に化けて出て来いと指図する。幽霊になって出てきた武悪と主の主客逆転した、頓珍漢なやり取りが、実に傑作で面白い。
   京都の茂山家の2巨頭と人間国宝の東次郎の丁々発止の舞台で、正に、最高峰の狂言であった。

   能「咸陽宮」は、秦の始皇帝の話で、中国古代の話ながら、平家物語から、題材を取っている。
   シテ/始皇帝は、野村四郎、ワキ/荊軻は、福生茂十郎。
   興味深い舞台なので、後日、感想を書くことにしたい。

   世界らん展は、今日が初日だが、千駄ヶ谷から電車で水道橋まで出て、後楽園ドームへ向かったので、会場に着いたのは、4時20分ころ。
   入場締め切りの寸前だったが、イブニングチケットを買って入場し、閉園まで、1時間だったが、入場者が殆ど帰った後だったので、かなり空いていて助かった。
   私は、花は好きだが、特に、らんに興味があるわけではなく、きれいな花の写真を撮るために出かけたようなものなので、どんな種類の花がどうだとか、花の名前などには無頓着で、日本大賞2015の写真を撮ったのだが、どんな花なのか、調べて来なかった。
   明日、NHKの園芸番組で紹介されるであろうから、それで分かると思っている。

   やはり、らんは綺麗で、楽しませて貰った。
   しかし、何となく、年々、らんの展示が縮小し続けている感じで、会場には店舗や関係のない出し物が多くなって来ているような感じがして、一寸寂しい。
   それに、NHKの放送の熱の入れ方も、消極的になってきているような気がしている。
   とりあえず、スナップを一寸掲載しておきたい。
   (写真に人影が少ないのは、閉園間際の為。カメラは、Nikon 1 J3。)
   
   
   
   
   
   
   
   
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