熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

サントリーホールで都響プロムナードコンサート、国立劇場で文楽「国性爺合戦」

2015年02月22日 | 今日の日記
   今日の都響のプロムナード・コンサートは、私の一番好きな曲の一つであるモーツアルトの「クラリネット協奏曲 イ長調 K.622」、それも、小泉和裕指揮で、今最も注目されている若いクラリネット奏者アンドレアス・オッテンザマーが奏したのであるから、楽しくない筈がない。
   言わずと知れた、クラリネットの超名門オッテンザマー家の子息で、父エルンストは83年より、兄ダニエルは09年よりウィーン・フィルの首席奏者を務めており、2011年3月、22歳の若さでベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者に就任した。
   もっと驚くのは、クラリネットのみならず、チェロ、ピアノ、室内楽部門においてオーストリア青少年音楽コンクールで12度の優勝。2007年、Musica Juventutisコンクールに優勝し、コンツェルトハウスでの受賞者演奏会に出演し、また、ハーヴァード大学にてリベラルアーツを修めたと言う。

   実にスマートな好青年で、舞台中央にすっくと立って、ハーメルンの笛吹きよろしく、長い脚をくねらせて巧みにリズムをとって、実に福与かで温かく慈愛に満ちた美しいモーツアルトを紡ぎ出していた。
   モーツアルトを聴くと、いつも思うのだが、特に、このクラリネット協奏曲やフルートとハープのための協奏曲を聴くと、天国からのサウンドのような感動を覚えて、たまらなく幸せを感じるのだが、私には、アンドレアス・オッテンザマーのそれは、正に、天国からの音楽であった。
   アンコールに、ハンガリー民謡の小曲を演奏した。

   父のエルンストの演奏は、ウィーン・フィルや小編成の室内楽などで、何度か実際に聞いており、CDなどもあって、楽しませて貰っている。

   この日のプログラムは、他に、ドン・ジョヴァンニ序曲と、ムソルグスキー(ラヴェル編曲)の組曲「展覧会の絵」。
   小泉の精緻で重厚なサウンドが、場内を圧倒する。

   その後、半蔵門の国立劇場に出かけて、文楽第3部の「国性爺合戦」。
   五常軍甘輝を玉女、錦祥女を清十郎、和藤内を玉志
   素晴らしい舞台を見せてくれたが、残念ながら空席が目立った。

   開演までに時間があったので、伝統芸能情報館で催されている「企画展示 文楽入門」を鑑賞していた。
   この文楽については、後日感想を書くことにしている。
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