熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

万葉集:新元号は梅だが、椿の歌は

2019年04月02日 | 花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行
   新元号が、発表された。
   「令和」である。
   出典は万葉集の「梅花の歌三十二首」の漢文で書かれた序文「初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす」。
   この「序」は、大伴旅人が、正月に、左遷先の大宰府の館に、仲間たちを招いて開いた歌会で、前置きとした文章だと言うことで、王義之の「蘭亭序」に倣ったものだと言われている。

   万葉集は、奈良には限らず、全国展開だが、やはり、明日香など大和の印象が強くて、学生時代に、随分、昔懐かしい日本のふるさとの風景を訪ねようと、歩き回ったので、今回の新元号の発表で、一気に、あの頃の思い出に、タイムスリップしてしまった。

   私は、どちらかと言えば、桜よりも、それ以前に、花として貴重な存在であった梅の方が好きなのだが、しかし、私にとっては、「花」は椿である。
   調べてみたら、椿は、神聖な花だと言うことで、万葉集には、椿を詠んだ歌が、9首あると言う。
   その中で、大友家持の歌は、次の2首。
   奥山の八つ峰の椿つばらかに今日は暮らさね大夫の伴
   あしひきの八峯の椿つらつらに見とも飽かめや植ゑてける君

   1首目は、家持の館で催された宴会での歌で、皆さん、今日は大いに楽しんでくださいと言うことで、
   2首目は、つくづく眺めても飽きることがあろうか、この椿を植えた貴方のことを と言うことで、愛しい人への思いであろうか。

   私は、朴念仁なので、歌を詠む素養がないのが残念だが、新元号の誕生を寿いで、今朝、わが庭に咲く椿花の数ショットを、
   
   
   
   
   
   
   
   
   
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