近江鉄道最大のスターといえば、転換クロスシートを誇る700系「あかね号」? ミュージアムに居並ぶ古典電機? いやいや……やはり釣掛式電車党にとりましては、気軽に乗って楽しむことが出来るという点も含めまして、単行運転用のミニ電車・220形に軍配が上がろうというものです (^_^)。しかもこの電車、もと小田急1600形改め200形の台枠や走り装置を流用したうえに、西武401・701系の鋼体や部品をくっつけ、1系・500系と同じFS40台車を履かせた……という、近江自社工場らしい魔改造 (?!) の産物であるあたり、怪しく濃いぃ車両趣味の観点から申しましてもこのうえなく魅力的だなぁと思います。横から見たら国鉄・JR103系を短くしたような車体の電車が、見かけによらず猛烈な釣掛サウンドを響かせながら、ちょこまかと腰高な車体を左右に振って必死に走っているのですから……そのギャップと申しますか、アンバランスぶりは例えようもありません (*^O^*)。
ただ、220形は広告塗装orラッピング率が高く、オリジナルのライオンズカラーをまとった車両にはなかなか遭遇できないのが何ともツラいところです。以前は「レオマーク要らん!」と文句を言っていたのに、今や逆に「レオ様……」になってしまったのは、我ながら気紛れだなぁと思います (^^;)。そんな標準塗装車は、彦根の車庫で1両、そして八日市→貴生川間の移動中に交換で1両を目撃したのみ (-_-)。多賀線ちょこっと往復運用に入っていたのは、水色塗装に塗り絵がなされた224号でした……。まぁ、224号も他のド派手なラッピング車に比べれば全然マシで、その気になれば悪魔的なレタッチに時間をかけて水色オンリーにすることも出来るのですが……(^^;
それはさておき、今回の近江訪問にあたっての最大のお楽しみは、高宮→貴生川間を220形で乗り通すことでした!! 220形の主な活躍の舞台は、高宮=多賀間と八日市=日野=貴生川間の区間運転となっていますが、たまに送り込みを兼ねて米原or彦根=貴生川間を直通する列車も設定されています。そこで今回選択したのが、米原15:39発 (高宮15:58発) の貴生川行! 鳥居本前後の急勾配こそ体験しなかったのですが、新幹線の脇を単行でひた走る姿、それに日野前後の山深い (?) 急カーブの連続で奮闘する姿などなど……その都度床下から湧き上がってくる釣掛の音色にシビれまくりました (*^O^*)。いやホント、今や日本国内の定期列車でこれだけ長時間 (?) 高速で走る釣掛式電車に乗っていられるのは、何のかの言って近江のほか数える程度になってしまいました 。421+571が運用に入っている場合の大井川と、ラッシュ時に2100形が運用に入ったときのえち鉄、あと乗車時間は短いものの当たる確率は高い瀬戸線と、季節限定で三岐、路面電車型による郊外高速運転も加えれば筑豊……ぐらいのものでしょうか。短時間な路線なら遠鉄、低速な路線なら銚子・江ノ電・箱根登山もありますが……。
なお、近江のこの列車の唯一の難点は、ちょうど下校時に当たるということで、沿線のヤンキー高校生が乗って来てやかましく会話することです……(-_-)。まあこればっかりはローカル線の旅につきものな宿命ですね (^^;)。学校の休みシーズンの方が楽しめるのかも……と思っています。
というわけで、雨の近江鉄道シリーズはこれにて終了。07年秋の関西出張鉄シリーズは別のステージへと移ります (アップするのが遅すぎですみません ^^;)。