地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

伊豆急冬物語 (2) トランバガテル

2008-02-21 00:14:00 | 地方民鉄 (東海道)


 伊豆急200系の旅を楽しみ、河津で下車したあとは、下田から200系が戻って来るまで1時間少々待ちぼうけ。最初は駅前を散歩し、メシ屋でも見つけて早めの昼食をと思ったのですが、河津桜の季節でもあるまいし……ということで辺りは閑散、めぼしい店も開いていません。そこで結局、近くのスーパーで菓子パンを購入して駅の待合室で食べるという、ダメさ炸裂な待ち時間となったのでした。待合室でボーッとしていても仕方がないので、本来は列車別改札のところ、構内での撮影許可を頂いてホームに上ったところ……やって来ました「トランバガテル」。
 トランバガテルとは、河津の花の新名所として数年前 (?) に開園した河津バガテル公園をアピールするラッピング車両で、トラン (=列車) という言葉が表している通り、そのコンセプトは「おフランス」(汗)。「あらちょっとそこの奥様ぁ heart……オシャレな模様と薔薇の花 item2 、何だかシャンゼリゼ?ブルジョワジィ?って感じじゃございませんこと?オホホ……chu」という会話が聞こえて来そうではありませんか。……って、そんな陳腐な想像しか湧かないのは、私の仏国に関する知識のなさを暴露しまくっているようでもありますね (笑)。ちなみに少々脱線になりますが、本場SNCF (フランス国鉄) の車両デザインは洗練されたシブさが好きで、いずれは撮り鉄してみたいのですが、ここも最近はナンパなデザインの車両が増えつつあって残念 (EU諸国の全般的な傾向のようですが -_-)。



 冗談はさておき、8000系のトランバガテルは2代目で、先代の200系トランバガテルは紺色塗装に金帯という出で立ちでした。もしそれだけだったら、115系のカラーバリエーションの中でも最もシックでデラックスな印象になったと思うのですが (うーむ、我ながら形容詞が貧困だ ^^;)、薔薇の花やエッフェル塔の「どピンク!」なラッピングが一部の窓 (特に戸袋窓) を覆い尽くし、そうではない窓も四隅に茶色い洋風唐草模様のラッピングが……。正直申しまして、折角の伊豆急沿線のめくるめく車窓展望が台無しでありました (-_-;;)。しかも、見かけのおフランスぶりとは正反対に、115系0番台・800番台の狭いボックスシートでは、風雅も何もあったものではなく、トランバガテル指定列車 (地元発行の各戸配布時刻表には明記されていました。現在は特に決まっていない模様) は伊豆高原~下田間3両編成でしたので、土曜休日に乗ろうものなら激しい混雑……(完全に個人旅行なら絶対に乗らないのですが、法事の際に親戚が車で送迎してくれるときなど、相手の都合に合わせるため避けられなかったのであります)。
 というわけで、個人的には悪い印象しかなかったため、先代トランバガテルは1枚も撮影していないのですが (後悔もしていません)、ラッピングなしの紺車体+金帯姿は、叶うことなら撮ってみたかったなぁ……と思います (^^;;)。それに比べれば8000系の2代目トランバガテルは、少なくとも窓にラッピングがカブることもなく、先代と比べてこれでも一応非常にマイルドなデザインとなっていますので (特に、正面扉にどピンクの薔薇がないのが万々歳)、安心して乗って撮ることが出来るようになりました。(なお、2枚目の画像は昨年11月、伊豆高原にて撮影)。