昨日は首都圏でも2年ぶりの本格的な積雪となり、雪景色と通勤電車の滅多に見られない組み合わせを撮るために奔走された方も多かったのではないかと思います。しかし……勢いよく降ったのは朝方だけで、やがて気合い不足なシャーベット状のベタ雪となってしまい、カメラも全身も冷たく濡れまくり……撮影条件は過酷を極めました (どう考えても雪国の粉雪の方が楽勝 -_-;)。寒い中撮影された皆さん、どうもお疲れ様でした。
そんな中、私は「田園都市線に残る8500系、とくに非軽量鋼体車と雪景色の組み合わせを撮影できるのもあと何度だろうか……」と思い、朝から田都沿線に繰り出しておりました。とりわけ今回「これは是非!」と狙いを定めたのは、8614F「伊豆のなつ」! 8614Fが現在の帯色となったのは一昨年の夏のことで、それ以来まともな積雪には恵まれず、今後は5000系の増備が再開されればいつ8614Fも離脱するか予想もつきません (一応、順番=検査期限は後の方だと記憶しておりますが……)。しかも、肝心の伊豆急や、8007Fが活躍するジャカルタは、雪とは基本的に縁がない土地柄。そこで、「なつ」と雪の組み合わせは一度逃すと再び見られないかも……必ず決めなければ、という緊張感はいやが上にも高まります。
しかし、単に緊張と気合いだけでは撮影できないのが田園都市線車両のツラいところ。偉大で壮大なる半直システム (爆) は、東急8500系が長駆利根川沿いの大平原まで激走することを可能にしましたが、その恩恵を享受できるのはあくまで、通し乗車を満喫するときか東武線内での撮影に臨むときのみ。起伏に富み積雪も多い田園都市線内でお目当ての編成を撮ろうとすると、逆にこの約100kmに及ぶ走行距離が仇となります。一度ミクリor久喜行として行ってしまうと、4時間以上帰って来ない……。しかも、事前に運行番号を知っているわけでもなく、自分が中央林間駅の改札を通った直前に行ってしまった場合などは、最悪のパターンと言えましょう。
今回の「伊豆のなつの雪」撮影は、まさにこの最悪の事態に遭遇してしまったのでした (@o@)。朝食を済ませて小田急で中央林間に行き、8時半前に東急の改札を通ると、地下のホームから8500系の起動音が……。階段を下りると、8500系は既にトンネルの暗闇に消えてしまいましたが、実はこの820K・久喜行こそ、お目当ての8614Fだったのでした (爆)。
その後、長津田検車区を車内から眺めると8614Fの姿は見えず、少なくとも出庫していることは確認出来たのですが、あちこちの駅で撮影していても、肝心の8614Fはいつまで経っても来ない……。そこで11時半頃「これは間違いなく、自分が中央林間から乗る直前に東武へ向かったに違いない」と思い、『東京時刻表』を片手に久喜・ミクリから戻って来る列車を調べ、さらに粘り強く待つこと1時間半……果たせるかな、8614Fは1120Kで戻って来ました! 手は凍え、体もすっかり冷え切ってしまいましたが、ついに訪れた千載一遇のチャンスに元気百倍!! 下りの後追いと上りの超決めカットを完璧に決め、白雪と青帯の美しいコントラストにすっかり酔いしれてしまったのでした……v(*^O^*)v。