昨年3月のダイヤ改正、そして10月の部分改正によって大量離脱した仙台地区の455系……。そのうち、ごく一部の幸運な車両は、磐越西線の混雑&車両不足対策として奇跡的に復帰し、僅かながらも運用をこなしてきたようですが (今も続いているのでしょうか?……そもそも455系3連を719系2連に変更するという発想自体が無茶なような気がします -_-)、残る車両は長らく各地に疎開留置され、郡山や鹿島臨海・神栖での解体作業のペースに合わせて廃車回送されているようです……。
そのうち、仙台支社電化区間北端の一ノ関に留置されていた455系3連×3につきましては、昨年の黄金週間に東北旅行の途上で目にして大いに感慨深く、去る07年5月29日付の記事でご紹介しました。しかし、その後も動きがあったという話題を目にすることもなく……去る1月末の東北訪問に際して改めて気になりました。
そこで、盛岡でいつもお世話になっている「ドクターJ」さんとミニオフ会をしたのち、そのまま新幹線に乗って帰るのではなく701系 (汗) で一ノ関まで南下したところ……何と、全く位置を変えずに留置されており、僅かに雪が残る凛としたみちのくの冬景色の中、かつての東北急行の雄としてのプライドとともに、今にも走り出しそうな雰囲気を保っていました……。その姿は余りにも美しく、がらんとした一ノ関駅の光景に華を添えるほどのものでしたので、「疎開留置から約1年……何時いなくなるか分からないものの、いつかまた来るときにもどうか変わらない姿でいてくれよ……」と思ったものです。
しかし先日、一ノ関周辺にお出かけになったというドクターJさんから頂いた速報メールによりますと、455系3連×3がいつの間にか消えてしまったとのこと……! 一時はあれほどあふれていた離脱車両の解体も何のかの言って進んだ結果、これまでほとんど忘れられたように佇んでいた455系も、やはり離脱1周年の大台を超えることは出来なかったようです。
こうしてまた一つ、「国鉄」が失われたことになりますね……。