地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

伊豆急冬物語 (1) 200系に揺られて

2008-02-10 18:46:00 | 地方民鉄 (東海道)


 黒潮の通り道に当たる伊豆は雪とほとんど無縁で温暖な土地柄。関東近辺では房総と並んでどこよりも早く、1月末の水仙を皮切りに、河津桜に菜の花……といった感じで春の花が咲き出します。とくに、これからの2月中旬~下旬は河津桜見物のオンシーズン! ここ十数年来すっかり有名になった河津桜を目指して多くの観光客が押し寄せ、伊豆急も臨時特急・快速の運転をはじめ大賑わいとなります。
 このことは、乗客減に悩む伊豆急にとってはご同慶の至りですが、かなり飛ばして走る伊豆急の普通列車の走行音をしみじみと味わうには不向きとなってしまいます (^^;)。というわけで、115系改め200系に残された時間はもう余り長くないと思われる中、観光オンシーズンになってから名残り乗車をするのではもう遅い!……と思いまして、去る正月明け、18きっぷの消化を兼ねて伊豆急を訪れ (昨11月末に訪れたばかりですが ^^;)、伊豆急線内における国鉄近郊型電車の歴史が去りゆくさまをかみしめて来ました……。



 東海道線・伊東線は185系の普通列車伊東行 (521M) で移動し、まずは伊東にて200系の入線シーンを撮影……とはいうものの、余りにもピーカンだったため側面には光が回らず大失敗 (T_T)。でもまあ、撮影チャンスは後にもある……と気を取り直して乗り込んでみますと、最後尾のクモハの車内は「やはり正月明けの今が伊豆急のオフシーズンの底か……」ということで、思わず絶句せざるを得ないほど客がいない……。川奈から先は完全に貸切車両となりました (汗)。ちょっとさすがに気の毒になりましたが、115系の唸りを堪能するには申し分ない車内環境です (^O^)。途中、富戸ではSVOとの交換待ちのため長時間停車。しかも、この駅は山側が下りホームとなっているため、ちょうどド順光な状態で撮影可能! v(^_^)v 伊東での失敗をきっちりとリベンジです (1枚目の画像)。
 伊豆高原を過ぎると、いよいよ風景の険しさも増して、200系の旅もハイライトへと向かいます。この日は残念ながら空気が霞んでおり、片瀬白田~伊豆稲取間の波が目の前で砕ける絶景の奥に伊豆諸島を望むことは出来ませんでしたが、激しく響くMT54サウンドとコイルバネDT21台車のダイナミックな揺れを心の底から堪能!! ただ、下田までは通し乗らず、下田から折り返して来た200系を河津で駅撮りするため河津で下車し、計画通りこれまたド順光で撮影成功! (2枚目) その後は、これまたSVOとの交換待ちで停車時間が長いのが幸いしまして、再びこの編成に乗車! 伊豆高原まで改めてその乗り心地をかみしめたのでした……。
 3月のダイヤ改正では200系の運用がどうなるのか、今のところ明らかではありませんが、8000系にバトンを渡すその日まで安全運転で活躍し、有終の美を飾って欲しいものです……。