地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

津軽鉄道しばれ旅 (2) ストーブ列車

2008-02-17 08:11:53 | 地方民鉄 (東北)


 津軽中里到着後は、約1時間後にやって来るストーブ列車の1往復目を駅南側の踏切で待ち構えます。出来ることなら、雪化粧した森や一面の雪野原をバックに撮りたいものですが、如何せん初訪問で勝手が分かりませんし、機回しも見てみたいですし、撮影後はそのまま乗ってみたくもあり……いろいろな欲望を一気に満たそうとしますと、やはり駅に近い場所で粘るのが得策だろうと判断しました (笑)。
 しかしそれにしても……北国の風雪はしばれます。一応、零下20~30度の地でも余裕な防寒コートと、冬山対応の革登山靴という重装備で臨んでいますので、体そのものは全然余裕で暖かいのですが、如何せん叩きつける地吹雪が顔を刺すような感覚が……(@o@)。それでも、粉雪が線路に積もるほど、ストーブ列車によって巻き上げられる雪煙も豪快になるだろうと思いますと、じっと我慢我慢! (^^;) 
 そしていよいよ、電鈴式の踏切が「キンコキンコ」と懐かしい音を響かせて間もなく……やって来ました、ストーブ列車! 構内外れのポイントでグイッと曲がった瞬間、雪煙がひときわ舞い上がり、DD352や旧型客車にこびりついた氷雪とあいまって、頭の中で思い描いていた「津軽の冬」を見事に演出していました……!



 その後は機回しを撮影し、金木まで少々乗ってみたのですが、機回しの模様とオハフ33の現状につきましては次回以降に触れることにしまして (^^;)、取りあえずはストーブ列車が置かれた現状につきまして少々……。
 周知の通り、津軽鉄道のストーブ列車は冬の津軽の風物詩として全国に名を馳せており、大手旅行会社が主催する津軽ツアーなどでも定番中の定番としての地位を保っているかの感があります。某KT社 (HK社と並んで多くのバスツアーを主催する某関西私鉄系の会社) の勧誘誌でも、ストーブ列車はこの時期、酸ヶ○温泉や不老○死温泉とのセットで必ずフィーチャーされており (私の両親が定期的にもらっているもので見てしまいます ^^;)、今回も金木で下車したところ案の定、各ツアー会社の団体さんがホームで大挙して待ち構え、到着後しばらくのあいだ構内踏切は記念写真会場状態……(滝汗)。2枚目の画像のようにスッキリと編成写真を撮れるようになったのは、発車直前だったりします (停車時間が長くて良かった! ^^;)。多くのツアー客は、金木の「斜陽館」観光と組み合わせて、乗車時間が長い五所川原~金木間を利用する傾向が強そうですので、出来るだけのんびり・まったりと楽しもうと思ったら、金木から先の区間かなぁ……というのが率直な感想です。私が1/27に乗った1往復目上りの中里→金木間は、団体客用のオハ46 2が無人、一般客用のオハフ33 1が数人という感じでしたので……(金木で降りて良かった……^^;)。
 そんな稼ぎ頭のストーブ列車は、この冬から老朽化した車両の維持費として300円の料金が必要となり、毎回料金を払いたくはない地元客用として津軽21形を増結するようになりましたが、個人的にこの措置は「のんびり乗りたい」という地元客のためにも必要なことなのでは……という気がしています。もちろん、オールドDLと旧型客車の編成美は失われてしまったわけですが、濃いぃヘンテコ編成を愛好する立場としましては、こんな甲種輸送みたいなシーンも大歓迎なのです (笑)。