周知の通り、東日本大震災は鉄道にも甚大な被害をもたらし、とくに経営力が弱いローカル鉄道は莫大な復旧費用に直面していますが、3年前に茨交湊鉄道線から衣替えののち経営努力が実って順調に利用客数が延びつつあったひたちなか海浜鉄道もその一つ。撮影名所である金上~中根間の築堤をはじめ随所で深刻な被害が生じ、被災状況を各種メディアで目にして思わず絶句……。しかし幸いにして、鉄道が街作りと観光のひとつの推進力であるとする自治体による支援もあり、7月中旬を期して急ピッチで復旧工事が進められているようです。
そこで昨日は、運休に伴い那珂湊駅に集結している車両を総動員し、鉄路の復活と復興を願う一大イベントが開催されました! 個人的には、多忙を言い訳にした出不精と人混み嫌いのため、思い出してもみればひたちなか海浜鉄道はご無沙汰になってしまいましたが (キハ2005の急行塗装化・キハ3710の新塗装化がなされて以来全然訪れていない……滝汗)、今回ばかりは遠来のヨソ者であっても大いに楽しめる原風景的ローカル線の存続を強く願う心とヒマが一致したことから、勇躍朝4時起きして常磐線普通グリーン車の客となったのでした。
今回のイベント、事前の触れ込みではまず旧型DC4連と軽快DC3連[キハ3710-01は殿山付近で未だ孤立しているそうで合流できず・・]を展示し、その後この2編成を連結させて7連を組むとのことでしたので、字面のみを見れば車両が動く機会はほとんどなく、同じ5月1日に復活した上信デキや新規デビューを果たしたいすみキハ52と比べて面白味に欠けるという印象もありました。しかし……那珂湊の構内のみとは言え、堂々7連はもちろんのこと、事実上単行用のミキ300を含む、普段見られない編成構成を思う存分眺めることが出来るというだけでも得難い魅力がありますし、そもそも営業用車両のほとんどが連結されるということ自体、このような運休時でなければ有り得ないことでしょう……(そういう点では不幸に乗じた不謹慎な楽しみであるのかも知れませんが、鉄道会社が復興祈願で率先して打って下さったイベントですので、有り難く楽しませて頂くということで問題ないでしょう)。
そこで、「ローカル線志向な撮り鉄の多くは上信やいすみ等に向かい、那珂湊駅ではのんびり・まったりと撮れるかな?」と期待したものですが……蓋を開けてみればさにあらず! 誰もが同じ計算をしたのかどうか知る由もありませんが、撮影会のピーク時には目算でざっと200人は集まったでしょうか……とにかくこんな人出の那珂湊駅は初めてです (^o^;)。そして肝心のイベントそのものも、当初の予想が良い意味で思い切り裏切られる超!超!興奮!の連続で素晴らしいものでした……v(*^O^*)v その全貌は、300カットを優に超える記録をどうこれから整理しようかと頭を抱えるほど (^^;) めくるめくものでしたが (撮りそびれて遺憾なシーンもあります @_@)、まずは昨日の締めくくりに見られたキハ37100-03「アニマルトレイン」先頭・順光7連をアップしておきます。そう……終わりよければ全て良し!ということで、帰りのフレッシュひたち車内で飲んだビールが美味かった!