地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

大洗から阿字ヶ浦へ・茨交バスの旅

2011-05-08 00:00:00 | 濃いぃ路線バス&車両


 大洗駅入口に那珂湊行き到着~。背後の高架は大洗鹿島線。



 那珂湊駅の茨交バスだまりにて。こんな車体も懐かしの部類に……。



 那珂湊駅を発車する阿字ヶ浦行き代行バス。茨交は富士重工ボディ多数!



 海岸線を走って阿字ヶ浦駅に到着~。寂寥感が漂います……。

------------------------------------------------
 今回のひたちなか・鹿島臨海訪問にあたっては、大洗~那珂湊を結ぶ茨交バスを利用することにより、両者を効率良く周遊し、同時にいつもは鉄道車両と鉄道沿線ばかりで全然訪ねるヒマがなかった漁師町の風情を感じてみました。
 大洗駅前にはタクシーが多数客待ちをしており、タクシーを利用すれば那珂湊まで直線道路であっという間ですが、時間に余裕がある (?) 一人旅につき見向きもせず (^^;)、駅から向かって左に延びる道路を5分ほど歩いた交差点のすぐそばにある「大洗駅入口」バス停へ。水戸市内からやって来る50番のバスに乗っていざ那珂湊へ向かいます。但しこのバスは朝夕でも毎時1~2本、平日日中は2時間に1本ほど、土曜休日日中は10:06の便を最後に夕方まで全くありませんので要注意~(詳しくは茨交公式HP所収の時刻表を要確認)。
 大洗駅入口を発車したバスはさっそく大洗の旧市街へ! ところどころカギ状に折れ曲がった道の両側に、昭和そのままののどかな街並みが延々と続き、思わず気分はほっこり。そして気がついてみると……海岸線のすぐ脇まで出てもほとんど津波の被害なし! 水族館アクアワールドを経て、二つの街を隔てる那珂川の橋「海門橋」を渡りますと、堤防のところどころが切れて土嚢が積まれており、それで初めて「あぁ……ここにも津波が来たのか」と実感。那珂湊の街は、メディアで伝えられた通り「おさかな市場」が津波の被害を受けたほかは、一応平穏な風景が広がっており (もっとも、歩道のところどころが不自然に隆起していましたが)、何かホッとしました……。しかし、那珂湊の中心街はほぼ平坦ですので、津波がもう2~3m高ければ那珂湊駅と留置車両もひとたまりもなかったことでしょう……。とりあえず大洗駅入口から那珂湊駅まで所要約30分、410円なり。
 那珂湊ではイベント参加にあたり一日乗車券を購入。終了直後の勝田行き代行バスはヲタ輸送車と化していたことから (^^;;)、それを避けて阿字ヶ浦まで代行バスに乗ってみました。線路は那珂湊発車後台地の上へと登って行きますが、バスは殿山まで住宅街を走ったのち、台地と海の狭間の海岸沿いへ。波が目の前で砕ける平磯海岸を眺めた後は、阿字ヶ浦海岸とその奥に広がるひたちなか港・東海原発を眺め、やや狭隘気味な道を抜けて阿字ヶ浦駅に到着しました。日常の阿字ヶ浦駅はただでさえ寂寥感が漂うところですが、列車が来ないことでさらに侘びしさが……。本来であれば、これから国営ひたち海浜公園のネモフィラの花 (丘全体に青い花が咲き乱れ、近年人気赤丸急上昇) が見頃になるということで、土曜休日ともなればシャトルバスとの乗換で束の間の賑わいを見せるはずですが、今年は……。
 10数分の折返し時間の後は、そのまま代行バスに乗って勝田駅へ戻りましたが、ただでさえ営業列車よりも時間がかかる代行バスの時刻も延着気味になることは否めないような。定期バスと代行バスを乗り継いだ海沿いの街の旅はそれなりに風流なものがありましたが、やはり一刻も早い鉄道の復旧を願いたいものです……。


 国鉄色DCをバックに。斜光線を浴びる車体には「がんばっぺ!茨城」

 【おまけ】以下、スナップを何枚かご覧に入れましょう。



 夕暮れの阿字ヶ浦駅。レールの輝きが一日も早く戻ることを祈念……。



 車内から見た平磯海岸。道路と海面の落差は僅か1m数十cm……。



 これまでは単に「あ~海辺の道だなぁ」と思うのみであったこんな風景も、あの震災以来平常心では眺められなくなったのは私だけでしょうか……? 代行バスルート沿いは、道路スレスレの海辺の土がえぐられているのみでしたが、殿山から港にかけての海沿いの道は通行止。地形やら何やらの微妙な違いが津波の高さの違いに大きく作用したことが分かります。
 そう……全ては人間の限られた智力では推し量りきれない偶然にして大自然の発露。嗚呼!豊葦原瑞穂国に集う八百万の神々は、如何なる自然の恵みも災いをももたらし給う……。そんなことを念頭に置いて、自然に逆らわずしなやかに順応することが改めて日本人に求められているのだろうと思います。