
茨城県内の鉄道はひたちなか海浜鉄道のみならずJR・鹿島臨海鉄道でも甚大な震災被害を蒙っており、既に茨城県内は全て復旧した常磐線でも被災した築堤区間では徐行運転が行われているほか、鹿島臨海鉄道は新鉾田と大洋のあいだ(そして鹿島サッカースタジアムからの貨物線)が運休となっています。鹿島臨海公式HPによりますと、運休区間の築堤の崩れ具合は深刻で (ひたちなかもそうですが、総じて築堤は揺れに弱いのは否めないでしょう)、7月中旬の復旧を期して鋭意作業を進めているとのこと。
そこで今回のひたちなか訪問にあたっては、数年前に一度初乗車を果たしたきりご無沙汰となっていた鹿島臨海につきましても、水戸~大洗という短距離ながら楽しむことにしまして、ささやかながらも運賃・入場券 (大洗駅では硬券発売!)・鉄コレ第14弾キハ2000補充複数購入 (いや~出来が気に入り、妄想長大編成を組もうかと思いまして。大洗駅売店で発売中) といった面で貢献させて頂きました。と申しますか……折角ディーゼルカーを満喫しに行く以上、少しはディーゼルエンジンのナマ音を満喫しなければ!という思いもありますし、鹿島臨海ではキハ6000の塗装変更 (簡略化?) が始まり、登場時以来の現行塗装を撮るのであれば今のうちに、という事情もあります。

というわけで、水戸にて常磐線グリーン車から下車した後、上り特急&大洗鹿島線ホームに向かったところ、8:37着の9118Dが到着~(超望遠で撮影しトリミング)! さっそく広告無しの重連で「うほっ♪美味しすぎ……」という感じですが、大洗方車両の反対側側面には広告ラッピングが (汗)。鹿島臨海の公式HPでは常時、車体側面全面広告のスポンサーを募っており、現在複数の車両に貼られていますが、片面のみのスポンサーとなることが可能なようですので、車体の左右で全く見映えが異なることには注意が必要です。途中交換した車両にラッピングがなく「しめしめ」とぬか喜びしたのも束の間、折り返して来た列車を待ち構えていたところ逆サイドはド派手ラッピング……という事態は当然のように有り得ます (滝汗)。眺めていた限りでは、最も利用者が多い水戸駅での停車中にホームに向けてドドーンとアピール出来るよう、水戸駅ホーム側のみにラッピングが貼られている傾向が高いような。
それはさておきこのキハ6000、ズラリと並んだ田の字窓+転クロというスペックがJR117系や富山地鉄14760形のようで素晴らしく、下回りも恐らくキハ40系列準拠だと思われますので、じっくり乗って撮るほどに深い味わいが……(*^^*)。むかし登場時は顔と塗装のデザインゆえに全く関心の範囲にかすりもしなかったものですが (^^;;)、所詮は物事の道理に通じていないク○ガ○だったということで……(滝汗)。
そんな反省をつらつらと思っているうちにエンジンの唸りがいよいよガラガラと魅惑の雄叫びとなりまして出発進行! 最初の見せ場である豪華な鉄橋へのスロープ駆け上がりを満喫したあとは、大洗までひたすら高架線が続きますが、多くの民家の屋根上にはビニールシートが……。一見平穏を取り戻しているかに見える水戸周辺も、まぎれもなく被災地であるという事実を思い知らされます。臨時ダイヤにおける大洗までの所要時間は、安全のため余裕がとられ、最速14分のところ概ね20分程度。むしろ被災地においてまずまずの運転間隔で列車が来ること自体が貴重なことのように思えます……。
大洗到着後は、那珂湊行きバスの時間が来るまで撮り鉄タイム♪ 車庫も備えた大洗駅では結構頻繁に車両が動き、約40分間の滞在でも十分お腹いっぱい♪ 時間帯が時間帯だけに僅かな客しか乗っていない新鉾田行きの2連を見送りながら、鹿島神宮への全線復旧が一刻も早く実現することを祈ったのでした……。車両の検査も、大洗駅には簡単な洗車・点検設備しかなく、基本的に神栖まで回送する必要があると思われますので、車両陣にとっても復旧は重要な課題でしょう。
ちなみに、2枚目の新鉾田側に連結されているのが新塗装車ですが (後追い撮影)、これはこれで丸の内線や遠鉄を思い出すものがあり、まぁ良いかな?と思っております。まだ新塗装車の数は少なく、過渡期は今後もしばらく続きそうです。