ディーゼルエンジンつながりで、キハネフ……もとい、スハネフ14の話題です。
昨年の秋深まる頃、突如JREから富士急に「北陸」用スハネフ14 20が譲渡されるはこびとなり、真夜中の八王子駅にて見られた非常にレアな光景を当ブログでも記事にしたものですが、この時点では用途の詳細は不明につき、「まさかの電車牽引によるプチ観光寝台列車の出現か?!」などと妄想に耽ったのを思い出します (笑)。しかし実際にはそこまで度肝を抜くものではなく、《富士》急という社名にひっかけて、富士山がよく見える位置に特急「富士」同型客車を留置して観光資源としたいというものであったようです。そこでスハネフ14 20は富士吉田の工場にて再塗装など静態保存に向けた整備を受けたうえで、駅舎を観光向けに整備した下吉田駅構内に安置され、実車の南側には瀟洒な (?) フローリングのテラスが設けられ、この連休に「下吉田駅ブルートレインテラス」としてオープンしました。
そこで「そういえば最近富士急を撮っていなかったなぁ~」ということを思い出しまして (汗)、しばらくご無沙汰なあいだに御目見得した「フジサン特急フリーキップ」(2200円でフジサン特急を含め鉄道線乗り放題・2日間有効という、富士急乗り撮り鉄にはリーズナブルな1枚。存在感が特殊なミトーカの回し者「富士登山電車」に乗車可能か否かは、駅で聞いていないので不明 ^^;)を大月駅にてゲット! スハネフ14の見物を兼ねて新緑まぶしい富士急の客となってみました。
大月付近では濃くなり始めていた緑も、三つ峠あたりまで来ると芽吹きを過ぎた直後。そんなところからも「パーミル会」会員たる富士急の急勾配ぶりを満喫できますが、いっぽうで三つ峠~寿間では線路の北西側に並行して広域農道 (?) の建設が続いており、相当景観が変わってしまうのではないか……と心配。そんな風景を眺めながらいよいよ下吉田に到着しますと、確かに駅構内南側の側線にスハネフ14が鎮座していました! そこで早速、駅の改札にてブルートレインテラス入場証 (鉄道利用客は無料・クルマで来たビジターは100円) を受領し、まだピカピカな状態のスハネフ14をいろいろな角度から眺めてみました。なお車内の公開は毎週土曜日午前・午後の特定の時間に限られ (公式HPに記載)、それ以外の日は原則として外から眺めるのみとなります。
残雪にすっぽりと覆われた雄大な富士山の眺めを借景としたスハネフ14の眺めは、あたかも東海道ブルトレ華やかなりし頃を富士山の反対側から偲ぶよすが……と申し上げたいところですが、残念ながらホームから眺めると逆光……。しかも、保線車両留置線とテラス区画を仕切る柵が災いして、下回りには柵が写り込んでしまうのは残念! 車体に接近していろいろ撮ろうにも、柵に制約されて正面気味にならざるを得ません (-o-;)。側面を中心に撮影したい場合には35mm換算で17mm程度の超広角を揃えた方が良さそうです (24mmでは甘かった・・)。まぁこの柵は、来客が保線車両留置線及び本線へ勝手に入ってしまうことを防ぐために必要不可欠なもので、車体と柵の間にそれなりのスペースが確保されているという点ではとても有り難いものですが、もう少々撮りやすければなぁ……と思うのも事実です。逆光につきましては、地図上で下吉田駅の位置関係を眺めるにつけ、夏至近くの午後3時以降であれば解消されて完全順光で撮影出来るだろうか……と踏んでいます (逆光を避けるため、曇りの予報に合わせて出掛けたのですが、まさかピーカンになってしまうとは……@_@)。
とまぁこんな感じで展示が始まったスハネフ14 20ですが、とりあえず今後の集客を考えればフジサン特急の下吉田停車は不可欠でしょうか。現在は快速「富士登山電車」が停車し、10数名ほどの観光客が下車していましたが……。あと、常にこの状態ですと飽きられてしまうと思われますので、オンレールであることを活かして保線車両スペースへと引っ張り出し、電車と連結するなどした撮影会などを催して頂ければ有り難いのですが、今度は保線車両スペースと本線との間を仕切る必要があり、やっぱ難しいかな……と (とは言え、子会社の岳南では比奈イベントが構内踏切をお立ち台として開催されているわけで、見果てぬ夢としてのんびり期待したいと思います ^^;)。
残雪の富士山バック。柵がなく、逆光でなければ……(かなりレタッチ済)。
貴重な貨車も展示。細明朝体のフォントがイマイチですが (^^;;
保線車両をのんびり眺めるのも下吉田の楽しみ? 小田急からの譲渡車もあり。