地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

伊豆箱根駿豆線撮影会2012 (2) 大雄山5000系

2012-04-04 00:25:00 | 地方民鉄 (東海道)


 先月下旬に開催された駿豆線・大場車庫の撮影会におけるスターは復活赤電だったはずですが、その脇には何気に非常にマニアックな存在がひっそりと佇んでいました……。大雄山線の5004Fです!!
 大雄山線と駿豆線は同じ伊豆箱根鉄道とは言いながら、そもそも来歴が大雄山鉄道と駿豆鉄道という異なる会社であり、伊豆箱根エリアの観光開発を西武主導で進める意図を前面に打ち出した堤西武が両者を傘下におさめたのち駿豆鉄道が大雄山鉄道を吸収、その後商号を改めて伊豆箱根鉄道となったという経緯があります。というわけで両者は、東海道線を挟んだ飛び地になっており、路線の雰囲気も都市間輸送・温泉客輸送を担う駿豆線と小田原近郊のちょっとしたベッドタウン路線である大雄山線とでは異なりますが、以前は駿豆線でも17m車を使っており、駿豆線の使い古しを大雄山線に回していた時代もあったものです。



 勿論今では、駿豆線=20m、大雄山線=18mということで、全く別の車両が用意されていますが、どのみち1067mm・1500Vであり、保守設備を必要最少限に統合する効果を見込めることから、大雄山線の車両が定期検査を受ける場合には国鉄→JR線内を甲種輸送のうえ大場に入場することは最早有名でしょう。もっとも、大雄山線5000系が大場に入場する機会がそう頻繁にあるわけでもなく、ふだん大場車庫を個人で見学できるわけでもありませんので、5000系が大場にいるシーンを目に出来るのは、通常ED32・33に牽引されて出入場するときに限られるでしょう。車庫・工場の中で、他の駿豆線車両と肩を並べているシーンをのんびり・じっくり撮るなどというのは夢のまた夢……。
 ところが今回のイベントでは、たまたま5004Fの出場間近なタイミングと重なったことから、それがいともあっさりと実現し、しかも駿豆線の女王と呼ぶべき7000系とオールステンレスの競演を繰り広げているという……(*^^*)。この並びに注目している撮り鉄は余り多くなかったように記憶しておりますが(何だ,ステンレスかよ……と、ほとんど素通りだったのかも ^^;)、昔から時折いずっぱこに親しんできた相州人のはしくれにとっては、何気に激濃な光景だったのです……。そして、いつの間にやら5004Fは編成丸ごと工場本屋の外に出て来まして、大場工場ならではの急カーブの上で佇んでいましたが、これって一体……というわけで、本シリーズの次回をお楽しみに (^^;)。