地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

社会主義日本エレクトリーチカを作る (4)

2012-07-07 00:00:00 | 超へっぽこ模型製作


 社会主義的緑皮車への歪んだ思慕が脳内妄想へと転化して製作が進む「社会主義日本エレクトリーチカ」ですが、このたびこれまたふとした思いつきで、近所の模型屋にて確か300円ポッキリで購入したきり放置していたKATO・サハ204のジャンクをいじくってみました (滝汗)。一応今回製作中の編成は、革命首都・東京の大動脈たる山手線の編成ということで、社会主義建設の急速な進展により日々増大する輸送量をさばくための切り札として座席無し6扉付随車を用意しようかと……(笑)。
 具体的な妄想筋書きとしましては「鉄道で移動するしかない一般人民大衆は、単純に党と国家のために汗水垂らして働けば良いのであり、彼らの生命にそれ以上の価値はない。帝国主義とブルジョアのために死ねばその生命は鴻毛よりも軽いが、党・国家・人民のために死ねばその生命は泰山よりも重い、と毛沢東も言っているではないか。中共はフルシチョフ同志が導く社会主義友邦の大連帯に楯突く不埒な連中だが、毛沢東のこの発言は共産主義の理想へと邁進しなければならない苦難の時代における真理を突いている。というわけで、当面の輸送力の逼迫により鉄道が混み合うならば、党と国家にひたすら生命を捧げるべき人民を6扉車に詰め込んで《耐え難きを耐える》ということにしても何の問題もない。社会主義強国建設のため一心団結し、打倒米帝・西日本に邁進しなければならない不断の闘争にあっては、快適・贅沢さを求めるのはブルジョア思想の残滓である」な~んてことを、毎日快適な公用車でスカスカの公道をかっ飛ばして通勤する鉄道省ノーメンクラトゥーラ (=赤い貴族幹部) が思いついた、という感じです。あ、勿論実際に宣伝する際には「偉大な党中央の恩恵的な指導により、混雑を緩和し快適な通勤手段を提供するためのものであり、革命的人民はみな感謝感激し労働に邁進せよ」というウソ八百が並べられることは言うまでもありません (笑)。ま、JREが6扉車や超安物ハリボテ901→209系を作ったのも似たような動機なんだろうなぁ……と (爆)。



 いやはや、こんな詭弁がまかり通る日本にならず、単に共産趣味的観点からダークグリーンのフリーランス模型を弄ぶだけで済むなんて本当に良かったです……。
 それはさておき具体的な製作方法は、カッチリ組み上がったサハ204の完成品をバラし、車体には窓下の太いリブを付け (半円丸棒使用)、タミヤの日本海軍暗緑色とGM東武セイジクリームを塗り、窓廻りをエナメル塗料で塗っただけ。そして屋根は、結構ゴツい雰囲気のランボード・リブモールドをナイフで切除し (相当面倒臭いです ^^;)、クーラー及びベンチレータの取り付け穴をエポキシパテで埋め、ひたすらヤスリでガーッと整形したのちダークグレーで塗装し、仕上げにGMの別売グロベン (ねずみ色1号+ツヤ消しコート) を載せた、という感じです。台車につきましては、ボルスタレス台車などという高度な技術力を要する台車を社会主義日本が作れるはずもありませんので、これまたジャンクで購入して以来放置していたKATO103系のDT33を流用してみました。
 とまぁこんな感じでバッチリ塗装を済ませ、最後に組み上げようとしたところ……ゲゲッ!屋根と車体のあいだに凄まじい隙間が出来てしまった……(-_-メ)。これまで妄想フリーランスを製作した経験から申しまして、KATOの完成品は総じて極めて複雑な (?) 構造によってガッチリと組み上がっており、それがまたKATO製品の堅牢な魅力になっているのかも知れず、同時に鶴ヶ島界隈の奥様方の手先が如何に器用かということを思い知らされるのですが、余りにもガッチリとした完成品をムリヤリ分解してしまえば、もう後戻りできないひずみが生じてしまうのも道理……。そこで、パテで必死に隙間を埋めたうえで、既にキレイに塗った車体側面の大部分に支障が生じないようマスキングを施し、屋根廻りを再塗装~(滝汗)。
 かくして完成した人民詰め込み6扉車、GM板キット流用の電動車と並べてみますと、GM205系が割と新しい製品であるためか (?)、ほとんど車体の大きさに違いは感じられず、編成として組んでもなかなか良い感じです♪ 但し、KATOサハ204のリブモールドはGM205系のそれと比べて浅く、ギラリとした光り具合がやや弱いのが少々残念なところ。屋根の高さは、たとえまっさらに削ったとしても (電動車に用いた) GM201系屋根と比べて微妙に高いことは否めません。2両を並べてよ~く観察すると分かるレベルですが……。というわけでこの車両は、妄想で名付けた61系電車のうち、屋根高さがやや異なる後期バージョン・613形の一員とし、さらに特殊な6扉車という位置づけでサハ614と命名しました (笑)。
 しかし、この2両だけではまだ編成にはなりません (汗)。先は長い……。