地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

駿遠私鉄周遊2013春 (4) 大井川クハ861風葬

2013-08-05 00:00:00 | 保存・園内・特殊車両


 4月の駿遠鉄散歩ネタの続き……静岡でギンギラギンな電車を楽しみ、18きっぱーの呪いが車内に渦巻く (爆) 211系5000番台の3連に乗って向かった先は……確か約10年ぶりくらいの金谷。ここで降りれば、向かうところは大井川鉄道であるとしか言い様がありません。いやその……大井川鉄道ももっと来たいのですが、エントランスとなる金谷という場所の中途半端さに加えて、本数の少なさがどうにもこうにも……(汗)。
 しかし今回は、すぐに電車に乗ったわけではなく、まずはしずてつジャストラインの島田市内方面行に乗り、金谷の旧市街を横断し、大井川にかかる橋の手前で下車! となれば、向かった先は……一部の黄昏系鉄道趣味者のあいだでハードコアな人気を誇る大代川側線!! ここは新金谷駅から歩いて行くよりも、上記の通りバスでアプローチする方が、場末の工場地帯にある側線までの歩行距離が短いという利点があります。



 というわけで、一体何処へ連れて行かれるのやらと目を白黒していた小学生の甥っ子は、やがて現れた草だらけのヘロヘロ側線に仰天し、さらにその先に現れる錆だらけの廃車体に絶句……(そりゃそうだよな~^^;)。しかし、強烈にブラックでマニアックな叔父さんに運賃面も計画面も全てお任せで来ている以上、黙ってハードコアな世界に打ちのめされるしかありません (笑)。
 ここ大代川側線の名物といえば、部品取りをされて以来風葬状態に任されたままのSLの廃車体ですが、個人的に最もお目当てであったのは……名鉄3800系・ク2800を譲り受けたボディをさらにトロッコ車両風に全面改造したクハ861の存在! この車両、80年代に改造されたばかりの姿を写真で目にした際には「えぇぇ……折角の名鉄AL車に水玉模様とは何という愚かなことを!」と嘆かわしく思った次第ですが、やはりそこのところは腐っても鯛……と申しますか、その後世間にあふれたド派手な車両の数々と比べれば「超ほのぼの♪」という評価に変わったことは言うまでもありません (^^;)。しかし……2000年前後に鉄活動に復帰しても時すでに遅し。相棒となる3800系の廃車に伴い、既に千頭に放置されて久しい状態となっており、嗚呼しまった……と悔やんだものです。その後、こうして大代川側線に移されたわけですが、しばらくは個人的に全く気にも留めない状況が続いておりました。
 しっかーし!鉄コレ14弾でクハ861がラインナップされ、かくもマニアックでマイナーな車両が模型として大量生産されるとは……鉄コレ恐るべし!と悩殺されて以来、この車両は俄にマイブームとなり、何と6両も購入してKATOのC11に牽引させるという愚行までやらかしているのです (笑)。それだけに、現存する私鉄半鋼製車両として非常に貴重なクハ861と対面できることに喜びを感じつつ、朽ちてもなお名鉄AL車魂を感じさせる姿を激写したのでした……。
 ※ なお、これらの画像は公道から撮影しております。