電車の図柄が何とも素敵♪なCOMMET Cardには、完全にSuica・Pasmo等と同じノリで利用できるMulti Trip Cardもあり、初回購入時には5万ルピアで、うち2万ルピアがデポジットとなっています。ということは……片道券も製作コストはそれぐらいかかっているということで、結局猛烈に減って行く片道券はそのままKAI・KCJの大損失に直結……。そこで先日から、片道券については発券の度に5,000ルピアのデポジットを取るという施策が断行されているとのこと (下車の都度払い戻しを受けるなんて面倒臭ぇ……)。取り敢えず私は罪滅ぼしとして、5日間の滞在では到底使い切れるわけがない23万ルピア (チャージ可能満額) をMunti券にチャージさせて頂きました……(次回訪問時にまたMulti券を購入させて頂きます)。
とゆーか、そもそも自動改札の片道券はペラペラな軟券、またはショボいトークン (コイン状の磁気券) や味気ないカードにするのが一般的ではないかと思うのですが、このようなシステムと図柄で自動改札を始めてしまった以上、何としてでも片道券は回収しつつ、Multi Trip券への移行を促進するしかないわけで……。そこで、多くの駅でMulti Trip専用改札が設けられつつあり、他の改札の大混雑を尻目に結構空いていました。また、閉鎖された改札の位置にはガードマンが仁王立ちしており、通過しようとする客を追い払っているほか (例えばデポック駅の北側)、使用済み券を渡せば通過を黙認してやるという駅 (例えばカンプンバンダンのジャカルタ・コタ寄り) もありました。
何はともあれ、自動改札及びCOMMET Cardの導入は、ジャボデタベック=ジャカルタ首都圏の全域における電車運賃制度全面変革、すなわち乗車駅数比例運賃化と連動しており、かつこれまでのように違う路線に乗ると別運賃を払わなければならないという超面倒な悪制度を止めて全線での通し運賃とするものであるため、およそ電車が走るところであれば全駅に自動改札があります。但し、スルポン~バンテン線のパルン・パンジャンから先の区間では、電車の運行本数が今のところ極端に少なく (1日5往復)、駅舎も昔ながらのものであるため、回転バーがある自動改札は未だ設置されず、日本の簡易Suica改札と同じような読み取り機が設置されています。また、南タンゲラン市の中心にあたるティガラクサ駅では、自動改札つきの電車用駅舎らしきものを建設中でした。
しっかーし、極端に利用客が少ないチコヤ駅 (バンテン線電化区間の終点マジャの一つ手前) は、簡易読み取り機の設置を省略し、7月1日以後電車列車全て通過!! (滝汗……後日改めてレポートします >_<)
また、電車列車における自動改札の導入に伴い、エコノミー客車鈍行の運行にも大きな影響が……。スルポン&バンテン線~タナ・アバン~環状線カンプン・バンダン~ジャティヌガラ~ブカシ間では、従来電車と客車鈍行が完全に共存し、客車鈍行も一部の小駅を除いて律儀に電車運転区間の駅に停車していましたが、客車列車停車駅の集約化・客車列車と電車列車の分離をなるべく図るという目的により、停車駅が以下のように変更されています (赤字は電車との乗換可能駅。切符は買い直さなければなりませんが、スルポン線内でCOMMET Cardを持つ客が客車鈍行を使うのは全く問題ないようです。激安な客車鈍行切符で電車に乗るのは不可)。
【ブカシ以遠、プルワカルタorチカンペック行き鈍行】ジャカルタ・コタ→クマヨラン→(パサール・スネンやジャティヌガラといった主要駅を通過!!)→ブカシ→以後各駅停車。
【スルポン&バンテン線のランカスビトゥンorメラク行き鈍行】アンケ (客車列車発着専用駅化され、電車は全て通過化!)→ドゥリ→(これまで客車鈍行の発着駅であったタナ・アバンを全面通過!!)→ジュラン・マング及びラワ・ブントゥを除くスルポン線内各駅。
では、電車と客車鈍行が共に停車する駅では、紙券を買った客車鈍行利用客はどのようにして自動改札を通過すれば良いのか……。考えただけで夜も眠れないかと申しますとそんなことはなく、自動改札の脇に立っている警備員に紙券を見せると、改札を開けるための職員用カードをタッチしてくれます (笑)。何だか中途半端過ぎるなぁ……という印象です (汗)。