地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第五ジャカルタ炎鉄録 (2) 自動改札の陣 (上)

2013-08-22 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 今回のジャカルタ訪問にあたっての最大の見どころのひとつは、果たして自動改札全面導入・切符電子カード化がうまく機能しているのかどうか?という問題についてナマで体験してみることにありましたので (と申しますか……訪れる直前に突然本気度を見せつけられて仰天したという感じなのですが ^^;)、以下2回に分けて、個人的な見聞を備忘録として記してみたく存じます (画像と話題は余り関係ないですね、スミマセン。単に「ここはアメ罐も走るインドネシアだ」ということを示すためであります……^^;)。
 7月1日の駅数比例運賃化に先立ち鳴り物入りで導入された電子カードである「COMMET Card」 (COMMuter Electronic Ticketingの略) の図柄は、冷房車用がメトロ7117Fとモナス (モニュメン・ナシオナル=独立記念塔) の組み合わせ、非冷房エコノミー用 (?) がメトロ6000 (?) 女性専用車サイドビューということで、極めて鉄ヲタ向きなデザインであります (*^^*)。しかし、これらは一般の利用客にとっても新鮮で楽しめるものである様子……。洗練されたデザインが、経済発展による新時代をビンビンに感じさせるものであるためか、はたまたモナスが印刷されているのがグッと来るためなのか、様々な策をめぐらせてコレクションする人々が老若男女を問わず多数いるようです (爆)。



 具体的な集め方は例えば、初乗り運賃で乗らずに余分にゲットするとか、はたまたこっそりと改札以外の場所から出場するとか……。車内で、自分のコレクションを財布から複数取り出して眺めているをなご (!) を見かけましたし、ネットにはカードに穴を開けてバイクの鍵のキーホルダーにしている光景も……(笑)。
 またそもそも、かつての紙券時代には、利用客の便宜を図るため駅に複数の出札口がある駅が少なくなく、あるいは勝手に改札がない駅ホーム先端から出入りする輩もいましたが、今や自動改札を複数箇所に設置するのはコストがかかりすぎるため、改札が一ヵ所に集約された駅が多数あります。しかし、わざわざそこを通過して出場するのは面倒だ、という客がいるため、コレクションの如何に関係なく、そのままカードを持ち去ってしまう客も。
 したがって、7月1日の時点で用意された図柄入りカードは、猛烈な勢いで減少中……(滝汗)。そこで、少なくともコレクションとして持ち去られるのを避けようという計算のためか、あるいはカードの補充を急ぐためか、表に何も印刷されていない……とゆーか「Satu Kali Perjalanan/Single Trip」という文字のみが印刷された、素っ気なさの極みのカードが大量に使用されつつあり、片道券を購入するのはまさにギャンブルとしか言い様がありません……。いやその、私も鉄ヲタである以上、記念に持って帰りたいではないですか (爆汗)。しかし、まさにそんな腹黒さを天、またはアッラーに見透かされているためでしょうか、私自身は購入する都度スカばかりでした (T_T)。自分の前の客が「7117F+モナス」をゲットしているのを何度見せつけられたことか……(号泣・次回に続く)。


 (上) 7月1日時点で冷房車用として用意されたもの。券面カッコ良い!
 (下) 7月1日時点で非冷房エコノミ用として用意されたもの。枚数が少ないそうですが、私が「おみくじ」をやった際にはこちらの方に当たることが多かったです。



 電車の図柄が余りにもウケて、急速に持ち去られて行ったことから、今後は長期的に見てこれら2種類に統合されて行くようです。
 (上) Multi Trip Card。線路と「M」を掛け合わせたデザインがイケてます! しかし、右下に印刷された肝心の8613Fは、1年数ヶ月前に故障して以来、デポックで長期間の雨ざらし中……(改めてレポートします)。
 (下) 急速に増大しているSingle Trip Card。これなら持ち帰ってコレクションしようと思う人々は皆無……。しかし上3枚とのギャップが余りにも激しすぎ (-_-)。