地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

バンコク近郊大周遊 (1) メークロン線のTHN系

2013-08-11 00:00:00 | タイの鉄道


 昨年のジャカルタ訪問記が終了した一方、今年に入ってからのミャンマー・台湾訪問記がまだ到底終わっていないという体たらくでありますが、3月にミャンマーを訪れるについでにはタイ・バンコクを19年ぶりに (滝汗) 訪問しまして、僅か1日半程度の活動時間ながらも、経済発展の中にあって昔ながらに味わい深いタイの公共交通シーンを満喫……と申しますか激しく体内チャージ致しました。そこで、この話題についてもダラダラと同時並行的に扱って行くことで、アジアの鉄道にご関心をお持ちの向きに参考にして頂ければと存じます。勿論、他サイト様の方が圧倒的に詳しく、私のネタなどはほんの片鱗をかじったに過ぎませんが……(^^;
 さて、僅か2泊3日、活動時間1日半というバンコク滞在ながら、とくに中1日はまるまるフリータイムとして確保していることから、何とか激濃なプランニングをすることで、19年タイ御無沙汰というブランクを完璧に埋めたい……と思いまして、事前にネットを凝視しまくり、超!綱渡り的ながらも何とか日帰りで敢行出来るバンコク近郊一大周遊プランが出来上がりました。いやはやホント、自宅に居ながらにして瞬時に現地時刻表、それに微細を極めたタイのバス路線の片鱗、そして撮影に好都合な駅のGoogle画像などがたちどころに手に入り、ある程度脳内予行演習も出来るようになったとは……本当に便利な世の中であります。勿論、これはある意味でフィールドワークの禁じ手であります (汗)。むかし大学の授業で、野外調査の方法論をかじった際、一切の先入観を排して徹底的に現地での見聞に浸る中から物事を考えよ!という教えを徹底的に叩き込まれましたので、方法論的にみて良心の呵責を感じないわけではありません (^_^;;)。とはいえ、とにかく時間が限られているんじゃーーーっ! (爆) その中で、手持ちの時間を500%くらい活用するとすれば、やはり綿密な下調べと、現地で当たって砕ける実践精神の組み合わせで行くしかない、と思うわけなんですなぁ~。



 というわけで、まずは未だ夜も明けない中、じっとりと重い熱帯の朝風と鳥のさえずりを微かに感じつつ、空港鉄道ラーチャプラロープ駅界隈の宿からダラダラと20分少々歩いてBTSラチャダムリ駅へ。サヤーム界隈の一大ショッピングゾーンは、タークシン政権末期の大混乱や一昨年の大洪水からすっかり立ち直っているようです。そして朝6時、一番電車に乗って (とゆーか、全駅で一斉に6時に改札が開き一番電車がやって来る、ということですので、それ以前から回送電車がジャンジャン運転中。乗せろよ……) タークシン橋を越えてウォンウィエン・ヤイへ。いやはや、BTSはホントに静かで快適な電車ですな……。
 ここまで来れば、鉄ヲタが行くところはただ一つ! タイ国鉄メークロン線の始発駅・ウォンウィエン・ヤイ駅です! 但し、BTSの駅とは徒歩10分ほど離れており、近道を行く場合には路地も歩きますので、方向音痴の方は御用心~。大通りから一旦路地に入り、再び大通りに出ますと、をっ♪なかなか良い感じで朝っぱらから市場を営業を始めており、生臭い臭いが充満しております♪ こういうのが性に合わない方もおられるでしょうが、この雰囲気にヤラレてしまったらアジアの街歩きはやめられません (笑)。そして……そんな市場街の片隅に、本当にウォンウィエン・ヤイ駅がありました! 恥ずかしながら、19年前の訪問は非鉄でしたので、メークロン線の乗車は初めてでありまして、だからこそなおさら典型的なアジア的混沌の世界真っ直中の鉄道風景にワクワクです♪ タイの街ならどんなところにでもある……という感じになって来たセブンイレブンで朝飯を調達した後は、さっそくキハ40系列のステンレスカー版とも呼ぶべきTHN系のボックスシートを占拠し、過激な走りをしばし楽しんだ後は (どーゆー風に過激なのかにつきましては改めて ^^;)、まず目を付けた某交換駅にてラッシュ時の4連を激写し、始まったばかりの怒濤のバンコク近郊大周遊の行く先に想いを馳せたのでした……。
 ちなみに「THN」とは、東急車輌・日立・日本車両で製造された……という意味です (笑)。但し、今回アップした車両を含めメークロン線の1200番台は、日車・近車・川重・富士重工で製造されたため、厳密にはNKF型と呼ぶようです。