今回のバンコク編を連載するにあたり、大事なことを書くのを忘れておりました……。基本的に、線路内立入撮影しまくっております (爆汗)。勿論、原則としては線路内立入禁止なのは万国共通でしょう。とはいえ、そもそもタイも東南アジア的なまったりさと自己責任の論理が充満していることには違いないわけで、しかも後日紹介するメークロン駅界隈に至っては、自然発生的な線路市場が今や県政府直々の推奨による国際的観光地になっているという……(笑)。
まぁ当然のことながら、よく整備された直線の線路上を急行列車が時速100km超で飛ばす区間での安易な立入はオススメ出来ないのですが、列車がギシギシ揺れながらチンタラと走るローカル線であれば「まいっか」と思うのは地元の皆様共通の人情なのでしょう。というわけで、圧倒的に知名度は低いですが、マハーチャイ駅手前の踏切周辺 (ポイントがある関係で鉄道用地が広い) も、駅構内兼生鮮市場の延長でちょっとした線路市場となっています。個人的には、こちらは観光客から全く注目されておらず (メークロン線観光をする人の最大の関心事は、終点メークロン線路市場を如何にエンジョイするか、そしてマハーチャイ~バーンレーム間の渡船連絡を如何に上手くやるか……ということ?!)、面としての広がりがある空間の中で完全にジモティーな雰囲気が炸裂していますので、マハーチャイの方が良いかな?という気がします。
しかーし!今回はバンコク近郊日帰り大周遊計画の時間的制約からして、余り暢気にマハーチャイで油を売ることは出来ません。まぁどうせマハーチャイまでは30~60分間隔で本数が多く、またそのうち撮りに来ることが出来るさ♪というわけで、マハーチャイ線路市場を列車が通過する光景は撮影を省略しました (^^;)。その代わりに注目したのが……線路市場からさらにバンコク寄りに300~400mほど行ったところにある側線上の廃車体!
この車両は、1960~80年代のメークロン線はもとより、昔のタイの鉄道写真を書籍やネットなどで見ていると必ず登場する、1960年代~70年代初頭に日本で製造されたディーゼルカー・RHN系の成れの果て。その一部は整備に整備を重ねられ、イーサーン (東北タイ) のローカル列車で辛うじて現役のようです。しかしメークロン線はバンコク近郊路線であるだけに、現在のTHN系に置き換えられて久しいようで……辛うじて現存する車体はこうして強力な生命力を誇る緑と一体化したオブジェと化しつつあります。まぁ、これはこれである意味、期せずして出来上がった究極のアートでしょうなぁ……。それに、鉄道車両としてのかたちもまだ残っており、現役時代を辛うじて偲ぶことができますので (車内にもやっとこさ入ってみましたが、まさにキハ20的な雰囲気が……)、そっち系の趣味をお持ちの方にとっては、メークロンの線路市場などよりも先にこの廃車体を確実に見ておくのが良いのかも知れません。
地元感あふれる線路市場がたまらん♪
アメ横を幅広にしたような、生鮮乾物何でもござれの駅前商店街!
寺+緑+水。これぞタイ中部の風景です☆
手作り感が炸裂する木造 (?) 漁船がジャンジャン行き交います!