去る3月に開業した北陸新幹線は盛況となっているのみならず、JRE・JRWともにE7・W7系を追加新造し、さらに長野新幹線時代からのE2系8連も廃車とするための編成も新造される模様のため、今後北陸新幹線のダイヤ編成における自由度は相当増すものと思われる。そして東海道新幹線と北陸新幹線の沿線は、修学旅行需要の取り合いに躍起になっているとも伝えられ、新規の鉄道開通がもたらした経済的・社会的インパクトの大きさの一例として、北陸新幹線金沢開業は今後長きにわたって記憶されることになろう。そのような御時世に鑑みれば、L特急網の整備から東北・上越新幹線の開通へと進んだ今から約30~40年前の鉄道網大転換は遠い昔の話であり、そのときまで大衆長距離輸送の花形として急行型電車の長大編成が君臨していたという事実は、なおさら遥か遠い昔の話となってしまったように思われる。
そして急行型電車は、80年代の大激変以来ローカル輸送の主役に転じ、旧型客車の長距離客レを一気に置き換えて以来はや幾星霜。107・413・713・717系への車体更新を受けたグループあり、ほぼ原型を保ちながら次第に廃車となっていったグループあり、盛者必衰の理を身を以て体現しながらも、数年前に引退した東北の455系といい、去る3月で僅かなクハ455を除いて全車引退した475系(+クハ455)といい、その活躍ぶりは急行型電車としての矜恃を最後まで失わない堂々たるものであったと改めて痛感せずにはいられない。そのような感慨は既に当ブログでも縷々綴ったところであるが、とりわけその念を強くしたのは、松任工場改め金沢総合車両所で解体を待つ白+青帯編成の6連を目の当たりにした一瞬であった。そもそも次々に解体してしまう以上、ブルーマン編成と白編成を分けて留置する必要はないであろうし、わざわざ6連を組んだ状態で留置する必要もないはずである。それにもかかわらず、敢えて白編成のみで6連を組み、美しくカーブを描いた状態で留置されていたのは、何と言ってもJRW関係者の475系に寄せる労いの念の表れだったのではないかと信じる。そして勿論私も一介のヲタとして、デカ目の白い6連が堂々と佇み最期のときを待つ姿を目睹し、急行型電車のボックスシートに身を委ねた美しき時間の数々を脳裏で思い起こし、去りゆく時代への限りなき愛惜を感じたのであった……。
※とまぁこんな感じで、文体を口語調から文語調に改めるテストをしてみたのですが、さてどうしようか……。無料ブログというのは所詮書き手の独り言にして、多くの閲覧者にとっても冷やかしのヒマつぶしであることからして、やっぱりかしこまらない方が良いのでしょうかね~。そこで暫定的に「国内実車(コメント可)」というカテゴリーをつくり(→期間限定)、ご意見を伺っておりましたが、どうやら結論が出た感じですので、コメントを締め切らせて頂きます m(_ _)m