伊予鉄道の元井の頭がたとえド派手な色になろうとも、あるいは上毛の元井の頭が顔と帯色の不一致になってしまおうとも、井の頭3000系のシンプルな姿は北陸鉄道で今後とも保たれることになるでしょう (多分)。あと強いて言えば、改造増設顔ながら、岳南も井の頭3000シンプル姿の仲間に加えてやっても良いでしょうか?
そんな北陸鉄道の井の頭3000系、基本的には浅野川線の主力8800・8900形となって久しいわけですが、1本のみ石川線に配属され、7700形を名乗っています。では、何故形式が異なるのか? 要は石川線の電圧が600Vであることによります。
というわけで、浅野川線のモハは単純に3000系中間車の1500V電装品を移植したのみであるようですが、7700形については東急7000のボディに西武やらJRやらの下回りを600V対応にしたものを接ぎ木しており、見た目は井の頭なのに台車はFS342またはDT21といったコイルバネ台車装備、モーターもMT54といった感じで、如何にもヘンタイなスペックを誇っているようです。
そんな7700形、石川線にはあくまで1本しかないため、運用に入っていてもなかなか姿を現さず、昼寝であれば鶴来に行かない限り拝むことも出来ませんが、去る3月の北陸新幹線開業直後・金沢訪問の際、浅野川線→松任工場とめぐって最後に少々西金沢で石川線を撮ろうと待ち構えていたところ……何と1発目で来るとは! 浅野川線で井の頭にハマッた直後であっただけに、石川線でもメジャーな7000形ではなくまず井の頭7700形を私の前に出現させようとしたという天の意志だったのかも知れません (笑)。
う~ん、井の頭とDT21という意外過ぎる組み合わせがたまりませんね~♪ そして将来鉄コレでは、既に21弾で出ることが確定している浅野川8800のみならず、「ボディは1種類で二度美味しい」8900と7700もリリースされるのでしょうなぁ~。もっとも、8900と7700では微妙に顔の雰囲気と (8900の場合は正面幕の上のFRP部分に2枚の小振りな銀色の突起あり)、スカートの形状が異なりますので、単純に台車を振り替えれば商品化OK!というわけにも行かないでしょうが……。