地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第六ジャカルタ炎鉄録 (25) 惜別メトロ5000系66F

2015-06-15 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 今度の個人的ジャカルタ訪問まであと約2ヶ月を切り、昨年撮影したカットのうちメトロ・JR車については全然アップしそびれてきたことに凄まじい焦燥感を感じる今日この頃 (滝汗)。備忘録ブログを備忘録たらしめるためにも、何とかレタッチとアップに励まなければなりません。速報性はもとより放棄しておりますが、あくまで自己満足のために……(^^;
 というわけで、しばらく続いた客車研究ネタから、再び日本中古電車ネタに戻します。周知の通り、ジャカルタにおける205系の増え方は誠に凄まじいものがあり、そろそろ南武線も入線して整備が終了すれば、基本的に「JRジャカルタ地区に細々と他社車両が乗り入れて来る」という雰囲気となることでしょう。それは同時に、過去数年~15年来にわたって逼迫する輸送事情を救うため酷使に耐えてきたもののついに力尽きた編成について、これまでのように策を尽くして再起させるのではなく、あっさりと部品取りへと追いやる動きが加速することを意味するわけで……パクアン急行様のブログによりますと、最近ついにメトロ5000系66Fもその運命に陥りつつあるとか……。



 そこで改めて思うに、メトロ5000系のジャカルタ入りにあたっては、日本とインドネシアの間で不透明な裏金が飛び交うという宜しからざる一幕もあったようです。しかし一旦入線してしまえば、ステンレス+抵抗制御というスペックはまさにKAI・KCJの技術的身の丈にあったベストな存在であったわけで、2009年から毎年訪問するその都度、メトロ5000系はデポックで検査を受けている場合の他は、必ずといって良いほど終日運用に充当されて来たように記憶しております。……と申しますか、余りにも無難に淡々と激務をこなす、という印象が強く、この電車のスペックは一年365日熱帯の酷暑の中で用いることを前提としていたのではないか、と思えるほどです。そして、この66FがKAI・KCJ最初の自動放送&車内画面装備車たる「Djoko Vision」に抜擢されたのも、基本性能の優秀さ・安定性による終日運用の可能性の高さを買われてのことだったのではないかと推察します。
 しかしながら……嗚呼!そんな66F「Djoko Vision」が、よりにもよって致命的な故障発生のため最初に完全離脱することになろうとは……。昨年夏に激写した時点では夢にも予想しませんでしたが、本当に世の中何がどうなるか分かりません。まさに一期一会の気合いで、来た電車は全て撮る……。それがジャカルタにおける鉄ヲタ活動の極意なのでしょう。
 何はともあれ、長い間の活躍お疲れ様でした……。