地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

ジャカルタ炎鉄録 (14) 東葉高速1000系

2009-09-07 09:00:00 | インドネシアの鉄道


 神奈川県民の私が東葉高速所属車に乗るとしたら、たま~に乗る東西線でごくたま~に当たるのみ、いわんや東葉高速乗車経験は一度西船橋から勝田台まで試乗しただけ……。東葉高速1000系の撮影経験につきましても、現役時には撮っておらず、川崎市営埠頭への甲種輸送も全て撮りそびれ……(^^;)。というわけで、個人的には東葉高速の路線と車両にはこれまで縁が薄いのが実情です。
 しかし、ジャカルタで再デヴューした東葉高速1000系は、中央線およびブカシ線の急行およびエコノミーACの主力として大活躍していますので、日本国内で撮らなかった分を挽回するべく (?) 自ずと撮りまくっておりました (^^)。しかも東葉高速1000系の帯色は、最近の非冷房エコノミーのオレンジ濃淡塗装or帯色ともともと同じであるためでしょうか、日本時代の帯色が存置されており、緑+黄帯に変わったメトロ5000系とは全く異なる対応となっています。



 加えて、鳥の形を「T」と重ね合わせた東葉高速の社紋は、どうやらインドネシア人の琴線に触れていると思われることから(?……多分、想像上の神聖なる鳥・ガルーダか何かを連想しているのでしょうか)、1080Fにつきましては僅かに運転席の石除け金網とオレンジ色の排障器を取り付けたのを除き、日本時代の姿のままで走っています (*^^*)。しかもたまたま「西船橋」を表示していることから、もうツボにはまり過ぎと申しますか何と言うか……(笑)。
 いっぽう1090F (2枚目) は、残念ながら (?) 東葉高速の社紋が外され、東急車の側面に掲げられているものと同じインドネシア鉄道・ジャボタベック(現・ジャボデタベック)事業部の紋章が掲げられています。
 何はともあれ、日本で一枚も撮らなかった車両をこうして異国の地で撮りまくるという気分は……何とも不思議なものがありますね (^^;)。なお、もう1編成の1060Fにつきましては……特筆すべき変貌を遂げましたので、別に記事を立てます。お楽しみに~。

ジャカルタ炎鉄録 (13) メトロ5000系

2009-09-06 00:09:00 | インドネシアの鉄道


 ジャカルタの冷房車のうち「Hibah=贈り物」シリーズ、お次はメトロ5000系です。都営6000系のジャカルタ譲渡の縁起は、東京都とジャカルタ特別市との友好関係による無償譲渡であることが、各種の報道やHP上での記述からはっきりしています。しかし、メトロ5000系+東葉1000系からなる東西線5000系一族のジャカルタ入りの経緯につきましては、余りはっきりした話が出て来ないのが不思議なところ。ネット散歩から分かった限りで記してみますと……ジャカルタの鉄道関係者の与り知らないところで話が決まり、ある種いきなり転がり込んで来たため、当初は大いに戸惑ったとか。う~む、あくまで邪推ですが、数年後に開通予定とされる地下鉄(これ自体は絶対に必要。専用レーン使用のバスシステムである「トランス・ジャカルタ」では、最早都心部の輸送力は到底足りず、ラッシュ時は乗るまで地獄です……。定員制で、一定人数以上は乗せませんので、乗った後はラクなのですが) の建設に関連したあれやこれやの動きに関連しての、まさに文字通りの「贈り物」なのかも知れません……(汗)。



 とはいえ、どんな経緯があろうとも個人的には、メトロ5000系の甲種輸送を神奈臨千鳥線で撮影し、日本での最後の走りを見送ったという点で、ジャカルタを行くメトロ5000系には思い入れがあります。とくに、千鳥町で最後の姿を見届けた59F (2007年4月23日付記事をご覧ください) が、何と「東海神」幕を掲げながら、中央線急行「パクアン」として時速100km/h前後で爆走し、モウモウと砂埃を立てまくっている光景には……マジで激しくシビれました!! (*^O^*) 東西線での現役当時はもっぱら乗るばかりで、撮ったのは僅か、行徳電車区のさよなら撮影会だけだったりするのですが (^^;;)。
 いっぽう、川崎市営埠頭への甲種輸送第一陣として見送った67Fは、ジャカルタ・コタ~東線~ブカシ間のエコノミーACの主力として大活躍しておりました。高架を行く中央線とは全く異次元的 (?) で庶民的な空間である東線の風景とメトロ5000の組み合わせは……うぅ~ん濃過ぎ (笑)。8月17日の独立記念日前後に掲揚される国旗も凛々しさを盛り上げています (^^)。
 ちなみに、もう1本の66Fにつきましては、今回訪れそびれたスルポン線の急行運用に入っておりましたので、記録しておりません。悪しからず……(この編成は千鳥線でも撮っていませんし。^^; 逆に、個人的に千鳥線で見送った編成はきっちりと撮ったことになります。笑)。ただ、独立記念日の朝、マンガライ駅での撮り鉄を終えてジャカルタ・コタ行きのEACを待っていたところ、66Fがタナ・アバン方面から到着し、同じホームの向かい側には都営紺帯編成6121Fのボゴール発アンチョール行が到着……! 要するに、スルポン線方面からアンチョールへ行く行楽客のために同一ホーム上での連絡を図るという、インドネシアでは破格のサービスを行っているわけですが(但し独立記念日は午前中だけ学校があり、各学校で式典を行っていましたので、利用客は僅少……汗)、それ以上に、都営6000系とメトロ5000系による連係プレーという、日本ではまず考えられなかった光景に、まるで白昼夢を見ているかのような心地になったのでした……。

ジャカルタ炎鉄録 (12) 都営6000系紺帯!

2009-09-05 08:04:00 | インドネシアの鉄道


 ジャカルタの冷房車が緑+黄系の帯色となりつつあり、都営6000系もその対象となっている中、何故か1編成のみ紺色+薄い水色の帯となっています。それが8連の6121F! 他の都営6000系8連と同様、中央線(ボゴール線)急行「パクアン」の主力として、日々ジャカルタ・コタとボゴールの間を快走しています。
 そして個人的には、今回都営6000系を撮っている中でも、この紺帯6121Fが最も「当たり」でしたね~♪ 何せ、都営三田線時代を思い出させる帯色はいっそうキリリと濃く、見る者にダンディーで引き締まった印象を与えますので……。しかも8連♪ 思うにこの姿は、都営三田線時代を含め、6000系至高の勇姿と表現しても過言ではないのではないかと思います(私だけかも知れませんが ^^;)。



 というわけで、東急8000系列を撮るために暑い中をじっと待ち構えていた私ではありますが、紺帯6121Fがファインダーの奥に見えた瞬間にもやはり大興奮だったのでありました (笑)。とくに「よっしゃあ!」と叫びそうになったのは、日曜祝日限定で運転されるアンチョール行き行楽列車に6121Fが入ったときであります (*^^*)。この列車、ジャカルタの港湾地帯に隣接して設けられている巨大遊園地&都市型リゾート「アンチョール・ドリームランド」へ向かう客を運ぶため、ボゴール~マンガライ~ジャティヌガラ~東線~ラージャワーリー~アンチョールという複雑なルートで運行されているものですが(午前のアンチョール到着後と午後のアンチョール出発前のあいだにも入庫・送り込みを兼ねてボゴールとの間を一往復。営業運転ですが超空気輸送 ^^;)、どの車種で来るかはフタを開けてのお楽しみ。東急8500でも良かったのですが、ボゴール電車区の虎の子 (?) である6121Fの御来臨はやはり嬉しいですね~。しかも東線内の、タンジュン・プリオク方面へ行く列車のみ使用する線路上を、線路内歩行しまくりの沿線民の皆様を慎重に避けつつゆっくり走るシーンを完璧に記録出来て大満足! 唯一ケチをつけるとすれば、「EXPRESS」の表示が「EXRPESS」になっているのがトホホ……(^^;;
 ……とまあこんな感じで都営6000系のバラエティに富んだ姿をアップして来ましたが、次回からはメトロ5000&東葉1000となります。お楽しみに~(って……イイ加減飽きている方も多いでしょうね。インドネシアの話題はまだまだ延々と続くのですが……。あくまでも個人的な備忘録ですので悪しからず。笑)

ジャカルタ炎鉄録 (11) 都営6000系緑帯

2009-09-04 13:01:00 | インドネシアの鉄道


 一昨日、西ジャワ州南部の沖合で起こった地震は、震源付近を中心としてかなりの被害を出しているようで、ジャカルタでも相当揺れたとか。多分鉄道にはほとんど被害は出ていないものと思いますが、ボゴールあたりは震源から数10kmという距離にありますので多少は心配です。インドネシアも日本も火山と地震が多い国どうし。先日インドネシアの鉄道にハマッたばかりの新参ファンとして、この場ながらお見舞い申し上げる次第です。
 それはさておき、オレンジ色の帯が経年劣化でハゲハゲになりつつある都営6000系は、検査入場した車両から続々と帯色の変更を受けていますが、流線型車は黄色をやや強調しているのに対し、原形顔車は緑を太くして黄色を細めのアクセントとした姿になっています。これは基本的にメトロ5000系の帯色 (改めてご紹介します) に合わせていると思われますが、都営6000系のゴツめな車体に濃い目な緑が実に良くマッチし、黄色もビビッドなスパイス役を果たしていますので、つくづくインドネシア的色彩感覚は冴えるときには思い切り冴えているなぁと唸らされます (*^^*)。たまに「?」と思うカラーリングやデザインもあることは確かですが (例えば、先日ご紹介した「一つ目VVVF」)、総じて熱帯の風景にピタリと似合い、しかも日本人的色彩感覚から見ても安心感と新鮮さがあるような気がします。



 そんな都営6000系・新緑帯編成、私が見かけたのは戸袋窓が省略された6271Fでして、先日ご紹介した流線型のオレンジ帯編成と同じく、都営6000系の6連が輪番で各路線をめぐる運用に入っていたのですが、特に「ををっ!」と驚いたのは、通常KRL-1形の4連が使用されるタンジュン・プリオク線のエコノミーAC運用に入っていたことです!(1枚目の画像) 2編成しかないKRL-1は、環状線時計回りの「チリウン」(土曜休日運休) と、ブカシから東線へと入ってラージャワーリーから分岐し、ジャカルタの外港・タンジュン・プリオクまで2往復する運用 (休日運休) が割り当てられていますが、検査の際には冷房車運用ということで必然的に日本の中古車両が代走することになります。そこで、最近まではタンジュン・プリオク運用に103系4連が充当される機会が多かったようですが、私が訪問した時点では103系は8連2本に組成され、中央線デポック以北の朝夕限定運用に入っていましたので、結局都営6000系6連が代走したという次第。もっとも、今後の冷房車8連の増加次第では、103系も8連から4×2にバラされ、「チリウン」運用やタンジュン・プリオク運用に入る機会が増えるのかも知れません。
 ちなみに今回、タンジュン・プリオク行は結局撮っただけで、乗っておりません (^^;)。午前午後それぞれ1往復のみという超零細路線ぶりですので……(汗)。一応、ブカシから先へ行く客車列車も含めますと、タンジュン・プリオクへは4往復が入るようですが、限られた時間しかない初訪問の機会をなるべく撮り鉄に回そうとすると、旅客列車の運行が再開されたばかりで試行営業中という雰囲気が強いタンジュン・プリオク線は後回しにしておこうと思いまして……(^^;)。ただ、こうして目にしたタンジュン・プリオク行は、大川支線のようにちゃんと朝夕のラッシュに合わせて走っているでもなく、まるで昔の相模線・西寒川支線のように中途半端な時間に走っており(午前便のタンジュン・プリオク着が10時台……)、しかも滅多に来ない列車ということで、自ずと超空気輸送状態……。そこで、いずれ次回訪問する前に再び列車が消えてしまうのではないか……という一抹の不安がよぎっております (汗)。列車の運行が近々再開されるというジャカルタ・コタ~カンプン・バンダン~アンチョール間も、どう見てもその気配はないですし……。ジャカルタの致命的に悪い交通事情を改善するためにも、工場や物流拠点が密集しているというタンジュン・プリオク方面への電車のフリークエント・サービスは欠かせないように思えるのですが……。ま、今後に期待しましょう。
 あと補足としまして、このタンジュン・プリオク運用、午前9時台にブカシを発車する前に、ブカシと東線クマヨランの間を1往復しています。時刻表には記されていない新設エコノミーAC列車がたまにあるようで……。まぁ細かいことを言わずとも、実際には出札口の脇に「今度のエコノミーACとエコノミーの時刻 (さぁどっち買う?)」というかたちで掲示されさえすれば、混乱は起こらず誰も困らないというシステムになっていますので、「時刻表に書いていない列車は何じゃこりゃ!」と目くじらを立てるのは日本人くらいなのかも知れません。
 2枚目は、6271Fがタンゲラン行き急行にフツーに入っているシーンです。

東急8500系・東武非乗入車の日常 (09年9月)

2009-09-03 09:36:00 | 大手民鉄 (東急)


 ジャカルタで連日東急8000・8500系を撮りまくってお腹一杯の私 (笑)。日本に帰ってきてからというもの、ふだん利用する東急田園都市線で全く同じ8500系に乗るにつけ、「ををっ、ドゥラパンリブ・リマラトゥス (=8500) 来たぁっ! こんなところを走っているなんてマジかよ!」という、はっきり言って倒錯しまくった独り言が口をついて出て来そうになっております (^^;)。ついでにおまけに、駅でのアナウンスを真似して「ジャルール ドゥア (2番線)、エコノミ・アーセー (AC)、トゥジュアン クリハシ・スラタン (南栗橋行)!」な~んて内心つぶやいてみたり (爆)。ええ……それほどジャカルタの街を走る東急車の印象は強烈でした……。
 しかし同時に、改めてひしひしと感じるのは、車番が僅か1番異なるだけで、田都残留、伊豆急&長野&秩父といった四季豊かなローカル私鉄、そして灼熱と喧噪のジャカルタ……と、その後の運命が余りにも大きく違い過ぎることです。通勤電車は壊れるまでより多くの客を運んでナンボ、と考えるならば、東急車への絶大な期待と人気が集まるジャカルタは第二の晴れ舞台でありますが、日本の電車は豊かな四季の彩りの中にあってこそと考えれば、やはり一年365日クーラーを使わなければならず、しかも突然石つぶてが飛んでくる環境は過酷だ、と考えることも出来ます。う~む、どれが一番良いのかは一概には決められませんが、鉄道趣味は所詮愛玩する対象の運命を決めることが出来ないという意味で、究極の受け身な趣味でもあります。そこでまずは、今まさに国内外各地への移籍により、東急8000系列趣味の幅は限りなく広がったことを喜ぶべきなのでしょう~(^O^)。



 そんなことを最も強く感じるのは、やはり田園都市線で8606Fを目にするときです。田園都市線で幕のまま残り続けた編成のうち、8607Fと8610Fは青帯を締めてジャカルタ中央線(ボゴール線)の主力に転じ、しばしば線路脇から立ち上るホコリや焚き火の煙を浴びながら酷使されているのに対し、8606Fは約3年前に休車から一転、検査で鮮やかに復活し、走行距離が圧倒的に短い東武非乗り入れ運用の箱入り娘としてピカピカな姿を保っていますので……。いずれ田園都市線用5000系の増備と8606Fの検査期限のタイミングが重なれば、8606Fにも廃車の運命が待ち受けているのかも知れませんが、案外と状態の良さと幕装備を買われて、田園都市線8500系の最後の1編成になったりして……(そんなことはないか ^^;)。
 ともあれ、インドネシアからの帰国後、なおさら「8500系撮影も一期一会」の思いを以て、出退勤ついでに僅かでも撮り鉄する余裕があり次第少しづつ撮り貯めるようにしているのですが、8606Fを撮って間もなく8642Fが姿を現すと喜びも倍増ですね~(*^^*)。9000系の中間車にも廃車が出ている現在、8642Fの中間VVVF車も「半導体のヘタレ目が運の切れ目」と心得て、田園都市線での活躍を少しでも多く記録しておきたいものです。そして、この編成もいずれ5000系が増備され次第、5連となって大井町線に行くのでしょうか……(あくまで予想・妄想ですので念のため)。そして、弾き出された8090系が8091Fと同じく地方向け改造を受けることになるのかも知れませんが、そもそも8091Fはどこへ行くのやら……。いずれ正式に明らかにされるのをのんびりと待つことにしましょうか。