地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

京急デト15+16、にわかに定期運行中 (※)

2010-07-13 00:00:00 | 事業用車両


 京急1000形が感動の「ありがとう運転」で往年の勇姿を披露し、その翌日大師線で最後の定期運用を終え、半世紀の輝かしい歴史に幕を閉じてから早いもので約半月……。私は残念ながら、大師線での最終日には立ち会えなかったのですが、この目で最終走行という現実を見ていない分、「そんなの作り話に違いない。今でも多少待っていさえすれば、いつもの通りコンプレッサー音も賑々しくやって来るのではないか……」と思えてなりません。いや……もう来ないことは百も承知ですが、あくまでそう思っていたいのであります……。
 しかし考えてもみれば、厳密には1000形の命脈は尽きたわけではありません。既に鉄道雑誌でも広く伝えられているデトの下回り換装工事が終了するまでの間、デト17+18が救援車ではなく資材輸送列車の予備としてスタンバイしており、救援車クト2を牽引するための車両として1351+1356が保留されているほか (それともこの2両は既におしまい……?)、デト15+16が11+12の代役として抜擢されています。とくにデト15+16は、1000形の下回りを持ちつつ定期的に運行される最後の車両として注目に値するでしょうし、普段はもっぱら金沢文庫の片隅で惰眠を貪っていた (→ゆえに下回りピカピカな) 車両が突然そのような注目の檜舞台に立ったという点でも実に興味深いものがあります……(*^^*)。



 そんなデト15+16は、デト11+12の界磁チョッパ化が終了すれば、同様の改造工事を受けてちょんまげパンタ化・新ヘッドライト化されることが目に見えていますので、現在の姿を記録可能な期間は非常に限られています。
 そこで先月、これは忘れないうちに撮っておかねばなぁ……ということで、平日休みと運転日が重なった日を選び、神奈川新町を出庫するシーンを記録してみたのですが……ななんと何と、ダイヤ改正前と比べて大幅に時刻が変わっており、大いに振り回されました (@_@)。念のため、ダイヤ改正前の時刻に対して十分な余裕を持って神奈川新町に到着し、「まぁどうせデトの運行時間は大きな変更はないだろう」と多寡をくくっていたところ、前ダイヤよりもかなり遅めな時間にライトを点灯して一気に構内踏切に迫り、しかも構内踏切の位置で構えていると他の入換中新1000にカブられるという……(T_T)。さらに、旧ダイヤではしばらく上りホームから撮りやすい位置(ちょうど出庫線がカーブを描いているあたり)でしばらく停車していたはずが、新ダイヤでは早々に子安方の折返線に入ってしまい、泡を食って急いで上りホームに向かったところ、早くも下り本線に入線してしまいました (1枚目)。頻繁に運転される上下列車の隙を縫って一気に出てくる姿には「京急らしい……」と一本とられた気分 (汗)。そして辛うじて発車シーンを後追いし、菱前パン姿を記録することが出来たのでした……。
 こんな感じで今ひとつ消化不良に終わったデト15+16撮影、とりあえず出庫パターンは分かりましたので、リベンジの機会を窺っているところです (^^;;

※7/14注記 頂いたコメントにあります通り、デト17+18が始動してデト15+16は再び予備に回っているようです。いずれにしてもデト11+12が復帰するまでの暫定登用であることは間違いなく、撮影はお早めにといったところでしょうか。

20m級のフリー私鉄電車を作る (5) 湘南顔

2010-07-12 00:00:00 | 超へっぽこ模型製作


 これまで20m級フリーランス車両の製作に関する記事では、出自も形態もバラエティに富んだラインナップを目指すことから「琴電的?」という表題としてきましたが、やっぱり車体の大きさが異なるとどうも琴電的ではないなぁ……という気がしてきましたので、記事の番号はあくまで続番としつつも意味をぼかした表題に改めさせて頂きます (^^;
 それはさておき、この20m級フリーランス車両いじりは、ここしばらく屋根色として用いているタ○ヤのグレイバイオレットが品切れだったため中断していたのですが、今月に入ってヨド○シ○メラの模型素材コーナーに寄ってみたところようやく再生産されており、思わず3缶ほど買い溜め……(笑)。そこで早速、梅雨の止み間を活用して塗装作業を進め、さらにちまちまと色差しや窓貼りを行い、ようやく湘南顔二題が落成しました……(^O^)。正面はマスキングの練習を兼ねて、敢えて面倒な金太郎塗りに挑戦してみたのですが、う~ん、実に良い感じです (*^^*)。腰回りがグリーンということで、今は無き鹿島鉄道のキハ431を思い出さずにはいられません……(屋根回りの塗り分けは異なりますが ^^;)。



 取り敢えずの製作意図および経過は……まぁ御覧になった通りのそのままですので多言を要さないかも知れませんが (笑)、一応備忘録としては以下の通りです。
 (1) クハ86の4扉化車両:関鉄常総線にはかつて、2扉DCを譲り受けて4扉化した車両が存在していましたが、それを電車でやってみたらどうなのか……ということで (戸袋窓をかなり塞いでいますが ^^;;)。最大の困難は、当初切り接ぎをする段階で板を切る位置を間違えたことから……切り接ぎ後の車体が他の20m級車両と比べて大幅に短くなってしまったこと。加えて、技術力の低さのため車体が下垂 (汗)。面倒なのでそのまま完成まで持って行くことも考えたのですが、やはりここは是非他の車両と長さを揃え、少しでも完成度を高めたい……(といっても所詮この程度ですが。笑)。そこで、一旦組んだものを改めてプラのこで切断し (爆)、車体を延長……。不自然な窓無し部分があるのはそのためです (^^;;
 (2) 西武551・601系風車両:西武には余り縁がない私ですが、車両は嫌いではありません(「笑い電車」はちょっと……汗)。そこで、この顔+車体をそのまま活かしたツートンカラーのフリーランス車両を作ってみたくなり、戸袋窓を埋めた他はほとんど小細工せずに完成させました。……が、551・601系を作る場合には、赤電板キットの側面をそのまま使うのではなく、少々短くする必要があったようで……車体がやや長いという結果に (滝汗)。ふつうのGM台車ではアーノルドカプラーの頭が出ませんので、KDタイプ (ロング) を使用、やけに台車だけは豪華な車両という設定としました。
 ……こんな感じで着々とフリー20m車が増えつつあるのは実に愉快なことですが、そういえば……トレーラーばかり作っていることに気がつきました (汗)。というわけで、このシリーズの次回はパンタつきの車両で、しかも流電クモハ52板キット流用品の予定です (^^;

緑したたる叡電散歩 (1) 京福塗装デオ720

2010-07-11 00:00:00 | 地方民鉄 (近畿)


 また今週末京都に出張しますので、その前に先月の出張撮り鉄の記録を……(^^;
 京都にしばしば出張で通ううちに、周囲のだいたいの路線は乗って撮ったものですが、叡電だけは約1年半前に元田中界隈でちょこっと撮影した程度で、そこから先の緑が折り重なる洛北の風景に分け入る機会を逃しておりました。やはり東山の奥まった位置にある出町柳がターミナルであること自体、出張ついでで訪れるには今ひとつハードルが高いことは否めず、JRから向かうには奈良線・東福寺を経由しなければならないというネックがあります。そこで今回はご無沙汰の解消と梅雨時の森林浴を兼ねまして (^^;)、久々に叡電を楽しんでみました。
 出町柳が不便だと記しましたが、まぁそれでも京阪鴨東線の開通以来アプローチ面では大幅に改善されていることは確かで、「走る工芸品」デナ21目当てで高校生の頃に叡電を訪ねた際には (1987年)、京都駅から出町柳までバスでえらい時間がかかったものです……。そして、京都市電というアクセス手段を失っていた叡電の乗車率は惨憺たるものだったのを思い出します……。そのために京福から切り離され叡山電鉄として独立採算となっていたわけですが、鴨東線とともに利用客は急増し (それでも地下鉄の国際会館延伸は打撃とか……)、今や京阪が叡電の株の大部分を所有するに至っているようです(RP誌の関西私鉄ローカル増刊による)。そして、車体には京阪ロゴが入れられ、駅や車内にも「おけいはん」の広告が掲示されているなど (*^^*)、少しずつ変化していることが見て取れます。



 その結果、単行用のデオ710・720・730に塗られていた京福塗装は徐々に消えつつありますが、個人的にはこのカラーリングがお気に入りですので、寂しさを禁じ得ないのも事実。1年半前の時点で既に数両が新塗装となっており、もう今回は京福塗装を眼にすることはないだろう……と思っていたのですが、ぬををっ何と!出町柳で一日乗車券「ええきっぷ」(撮り鉄に便利で超おすすめ!) を購入し改札を通ったところ、二軒茶屋行きとして京福塗装のデオ722が登場! (*^O^*)
 午後1時前という時間帯にもかかわらずほぼ満席という、鴨東線開業前は絶対に考えられなかった乗車率で発車したデオ722は、停車する度になかなかシブいブレーキ音を軋ませながら (^-^) ユルユルと勾配を登って行きます。デオ720は、車内ニス塗りで「もっさり」とした雰囲気の単行用車両・デオ200を車体更新した車両ですが、カルダン駆動化改造・台車交換で種車の面影は失われて久しいことは否めません。それだけに、ブレーキ音だけは昔を伝えているのだろうか……と思ったのですが、果たして真相はどうなのでしょうか? (^^;)
 駅……と申しますか停留所ごとに少しずつ客を減らし、最後に京都精華大前でドドッと女子大生の皆様が降りたあとは、空気輸送状態で二軒茶屋に到着~。一旦鞍馬方の引上線に入った電車は、やがてノソノソと出町柳行ホームに入って2分ほど停車しますので、それがまさに撮り鉄タ~イム!! いろいろな角度からデオ722の麗姿を撮りまくって大満足です (笑)。また、鞍馬まで到達した帰りに宝ヶ池で下車し、ここでもデオ722を撮影♪ う~ん良い感じです(*^^*)。
 なお、京福塗装車はデオ722を含めて残り2両 (もう1両は……車番忘れた ^^;) となっていますので、撮りたい方はお早めに……って、そう沢山はいないか (^^;;)。

2010初夏の神奈臨散歩 (4) マルタイ甲種

2010-07-10 00:02:00 | 貨物列車 (神奈臨)


 最高に神出鬼没な神奈臨の9201・9202レが去る日曜日に運行され、しかも往路は単機であったのは何故かと申しますと……復路で輸入マルタイの甲種輸送を行ったためでした。『Kreta dan Kuching』さん所収の画像に含まれていた運行のヒントとは要するに、画面の片隅にほんの少々写っていたマルタイの車端部……(^^;
 というわけで、マルタイがDD5516に牽引されて市営埠頭の先端部を出発した後は、この珍編成を待ち構えるべく西群線ヤードへ移動~。西群線ヤード~市営埠頭先端間は、単機ですと所要15分少々ですが (この日の場合)、別に甲種車両がある場合には線路と甲種車両の具合を確認しながらであるためか(埠頭内には一般人立入厳禁につき、あくまで想像)、時速2~3kmの超低速走行で約30分かかります。このため、ちどり公園から西群線ヤードまで結構な距離を徒歩で移動しても、ヤードでの撮影には十分間に合ってしまうという……(笑)。逆に、なかなか9202レが来ないことから、「今日に限ってかなりのスピードで埠頭内を走り、既に川崎貨物駅に行ってしまったのではないか?」と不安になるほどです (^^;;)。



 ともあれ、ヤードの南西にある踏切の点滅が見えますと、いよいよマルタイ甲種が檜舞台=ヤードの本線を堂々行進! 複雑怪奇この上ない化学工場をバックに甲種列車が迫って来る光景は、何度撮ってもやめられません (^O^)。
 その後は荷物一式を担いで猛ダッシュ! 列車は大踏切の手前で踏切スイッチ動作のため必ず一旦停止することから、その間に貴重なマルタイ甲種を追いかけ、大踏切でもう1カット撮影……というわけですが、いやはや、多忙で運動不足ゆえ、そして……初めて千鳥線を訪れた頃と比べて歳をとってしまったため、ハッキリ言って息が切れ切れ……体全体が悲鳴を上げてしまいました (^^;;)。まずは無心&速攻でズーミング・フレーミングし、ひたすら連写しまくったものの、体力・気力に余裕がないためか、結果は超カツカツ……(笑)。
 でもまぁこんな感じで撮るものを撮りましたので、あとは大満足のうちにバスに乗って銀柳街入口で下車し、「天下一《いずま》」店で早めの昼食を満喫♪ その後は京急2000形D急行→相鉄新7000系→小田急5200形という超豪華リレーで帰宅したのでした……。

銚子電鉄2000形デヴュー・ついに正式決定

2010-07-09 00:00:00 | 地方民鉄 (銚子)


 周知の通り、半鋼製釣掛車両の老朽化が著しい銚子電鉄は、昨年伊予鉄から800形(もと京王2010系) を譲り受け、デヴューに向けた各種の準備を進めていましたが、このたびついに国土交通省の認可が下りたようで、7月24日にデヴュー関連イベントを行う模様です! 最近はなかば毎日の日課として「いい加減銚子2000形のデヴューはまだかいな……。まさかやっぱり大きく重過ぎるため日常的な営業運転には向かず、野上電鉄が水間500形 (もと南海1201形) を就役させられず悲劇的な最後を迎えたのと同じ轍を踏むなどということはあるまいな……」と思いつつ銚子電鉄公式HPにアクセスしていたのですが (^^;)、ぬををっ!ついに正式発表!ということで、思わず鼻息が荒くなってしまいました (笑)。



 というわけで、京王グリーンを纏った2010系の動態保存と言っても過言ではない2000形の運行開始はとても楽しみなことではありますが、同時にそれは、ここ数ヶ月来満身創痍のボディにさよならHMを貼り付けて最後のご奉公を続けて来たデハ701・801の命運があと2週間で尽きることを意味するわけで……。これからしばらくは「鉄」が殺到して大変なことになるのかも知れませんが (-_-;)、旧型車が何とか無事最後の花道を飾れるよう祈りたいものです……。
 問題は旧型車の引退後ですが、デハ801は公式HPの車両紹介で「廃車解体予定」ではなく単に「廃車予定」となっていることから、仲ノ町のマスコット(兼・夜間の架線点検車……デハ301と同じような役) として何とか温存されることを改めて期待しています……。
 ※この記事は9日付とさせて頂きます。