地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

創立90周年の長電車両 (6) 2000系D編成

2010-10-26 00:23:00 | 地方民鉄 (甲信)


 ここしばらく鉄コレの発売が相次ぎ、今週末には第12弾に続いて超お楽しみな70系がお目見えとなりますが、さらに今後の続編として、先日幕張で開催された模型ショウにて、鉄コレ長電2000系の現在のA・D編成をリリースする旨が発表されたとか……。これは間違いなく、来春の2000系引退を視野に入れた便乗商法なのでしょう (^^;)。とはいえ個人的には、以前発売されたマイクロの長電2000系について、「顔が全然似てねー」ということで未購入でしたし、既に発売されている鉄コレの長電2000系りんご非冷房と新塗装冷房車を掛け合わせてりんご冷房車を組んでみたものの、イマイチ塗装が薄くてしっくりと来ない……と思っておりましたので、とりあえずは今回の発表を諸手を挙げて歓迎したいところです。もちろん、塗装がA・D編成の現在のそれに近似的で、くっきりと深く艶っぽい雰囲気が再現されればの話ですが……(^^;)。



 というわけで、JRE253系の購入に伴い引退の時期も決まった長電2000系を、去る5月末に撮影した画像をアップしてみましょう。最近の2000系といえば、先月末まで90周年記念HMを装着しており、何とかその姿を撮影したかったのですが、結局このときは装着初日と予告されていたにも拘わらず結局どの編成にも装着されず (-_-;)、その後も長野まで往復するヒマがなく、ついに撮りそびれ……(-_-;;)。
 果たしてこの冬は、雪国を行く電車の最後に華を添えるべく豊富な積雪になるのかどうか気になるところですが、最後に是非一度、引退間際になって「鉄」殺到となる前に雪まみれの林檎色を撮ってみたいものです……(林檎色そのものも、須坂で放置されているOS10が復活しない限りD編成が最後ですし)。

秋の夜長の八王子物語 (下) スハネフ14甲種

2010-10-24 01:00:00 | 貨物列車 (甲種輸送)


 今春に消えた寝台特急「北陸」に用いられていた14系客車のうち、一部は川崎市営埠頭へと運ばれてフィリピンに輸出されましたが、まだ全ての車両が廃車になったわけではないようで、そのうちスハネフ14×1が富士急に譲渡される旨が先日発売のDJ誌の甲種輸送情報で明らかになりました。富士急という僅か30km程度の私鉄に一体何故スハネフ14……と思うにつけ実に摩軻不思議な展開ではありますが、それと同時に、ふだん寝台列車とは無縁な中央東線にたった1両のブルトレ客車が佇み、そして走るという光景も想像するだけで濃いぃものがあります。
 そこで昨晩は、東北某県にお住まいでかねてからお世話になっております「ドクターJ」様が東京にご出張されたことから、夕方都内某所にて会食しつつ乗り鉄&模型鉄事情を中心に盛り上がったのち(楽しいひとときをありがとうございました! ^O^)、中央線に乗って夜10時前に八王子到着~。件のスハネフ14は機関庫の中に本当に鎮座していました……。深夜1時過ぎに八王子出発ということで、一体いつ入換をするのか全く見当もつかず、横浜線東神奈川行の終電が出発する23:41よりも後に入換開始ということであれば大したカットは撮れずに退散することを覚悟する必要がありましたが、まぁいつ何がどうなるか分からない気まぐれな展開に付き合うことが貨物撮影の要諦なのでしょう (^^;)。



 とりあえず、横浜線ホームの脇に停車していたEF65・原色赤プレという今や貴重になりつつある存在を撮影してヒマをつぶし、機関庫を見下ろす跨線橋から動きを待っていたところ……22:45にDE10のアイドリング開始! そして、人身事故のため遅延していた2087レ (根岸発坂城行) が、冷え込んだ深夜の駅構内に盛大なエアー緩解&連結器衝撃音を響かせながら23時ちょうどに出発した頃合いを見計らっていよいよ入換開始! 八王子駅の長い貨物用中線に1両きりのスハネフ14が転がされて来てポツンと放置されるという、恐らく最初で最後か……と思われる光景を楽しんだのでした……(*^^*)。残念ながら本務機 (EF64 1000?) が現れる前に横浜線東神奈川行終電の時間となってしまいましたので、ここから先の光景は目にしておりませんが、とりあえず夜11時から入換をやって頂いただけでも感謝感謝です……。そういえば、入換前の機関庫シーン (2枚目) も、昔ながらの機関庫の中に原色DE10と14系が佇むという、まるで東京機関区ありし頃を思い出すものがあり、これもこれで大いに撮り甲斐がありました……。そう、これはまさに消えゆく「国鉄」への挽歌に相応しい光景と言わずして何物なのでしょう……。しかも、この位置で入換開始を見届けたのは私一人!! 本当に素晴らしいひとときでした……(唯一の痛恨事は、ライト点灯後ただちに発車してしまい、バルブ撮影が間に合わなかったことでしょうか ^^;)。
 それにしても気になるのは、富士急がこのスハネフ14を一体どうするのか……ということですが、単に駅近辺や富士急ハイランドで置物にするのであれば甲種輸送ではなくトレーラー陸送でも良いはず。やはり甲種輸送でレールに乗せたままであるということに大きな意味があるのでしょう。もしかして……ディーゼル発電機を外したうえで車掌室に運転台を取り付けてクハネとし、2M編成の5000系あたりに連結させるとか……。そして、「深夜に大月出発→河口湖で仮眠→早朝のバスで富士登山」というパッケージを売り出すとか、あるいは「懐かしの寝台車でプチ旅→富士五湖&ハイランドへ!」というコンセプトを打ち出すとか……。妄想が止まらず大変恐縮ですが、まずは正式発表を待つことにしましょう。
 あ~あ、仕事が忙しくなければ今日の河口湖祭りも行きたかったのですが。いつの間に富士急もご無沙汰になってしまってますし……リバイバル2種とマッターホルン号撮りたい……(ボソッ)。

※10/26補記……『日本経済新聞』Web版・関東甲信越地方記事によりますと、このスハネフ14の用途は下吉田駅での展示用とのこと。「富士山が見える駅に置かれた『富士』客車」として宣伝するそうで……う~む、クハネ化構想はあくまで妄想に終わったようです (笑)。しかしこのような用途で本当に継続的に集客できるのだろうか……。展示=放置ということで、車体もすぐに傷みそうですし。




 バルブ形式写真? (^^;) 
 とりあえずミ○○カっぽくならないことを祈ります (爆)。

北近畿タンゴ鉄道の旅 (2) ディスカバリー

2010-10-23 00:00:00 | 地方民鉄 (近畿)


 宮津でKTR800を降り、しばし撮影を楽しんだあとは、西舞鶴からやって来たKTR8000使用の「タンゴ浪漫1号」に乗って移動したのですが、ついでですので到着シーンを超望遠で撮影。ふだん京都口に4~6連の「ディスカバリー」として現れる際とは異なり、ツルツルに丸っこいマスクに巨大なHMが装着されていることに心底驚いたのですが、HMの奥にある台座部分がモロケ気味のベニヤ板であるのが些か寂寥感を感じさせます……(汗)。
 このKTR8000による「タンゴ浪漫号」は、単に料金不要の豪華普通列車として破格のサービスを提供しているだけでなく (→KTR8000ではなく700/800で運行される列車もあります)、丹後由良近辺などのビュースポットで一時停車するのがウリのようですが、残念ながら宮津到着時には余り客の入りが良くないように見受けられました。実は「たんば1号」ではなく「まいづる1号」に乗っていれば西舞鶴でこの列車に乗ることが出来、海岸線を眺める旅を堪能できただけでなく宮津から先は全く同じ行程になるのですが、まぁクロと宮福線に乗り、宮津で撮り鉄も出来たので良しとしましょう (^^;



 なお、このKTR8000が「タンゴ浪漫号」として走るのは天橋立まで。天橋立からは突如「タンゴディスカバリー61号」と名を変えて、特急料金も必要となります……(滝汗。なお、HMは宮津で外していました)。野田川まで乗る私としましては (これでもう目的地はバレバレでしょうか ^^;)、途中岩滝口のみを通過するために320円も払うなんて……というのが正直なところですが、いやいやこれは寄付金&宮津からのデラックスシート料金であると内心に言い聞かせたのでした (苦笑)。まぁ取りあえず快晴の天気の下、車窓からは白砂青松の天橋立をチラッと目にすることも出来ましたし……。
 こんな感じで、特急料金も払った短い旅 (泣) を野田川にて終えたあとは、発車して行くKTR8000を後追い撮影。車体のデザインこそ今ひとつアレですが、KTR8000にどこかしら心が惹かれてしまうのは、既に引退した会津鉄道キハ8500と存在感が似ているからでしょうか……。国鉄・JRから引き継いだ昔ながらの国鉄ローカル線的風景の中を走る点も共通ですし……。

空港線直通運用を失った京急800形

2010-10-22 00:00:00 | 大手民鉄 (京急)


 昨日のニュースでは羽田空港の新国際線ターミナルが無事始動した旨が喧伝され、京急や東京モノレールが客をさばいている様子が映し出されておりましたが、その京急のホームをよく見てみると……何と京急初のホームドアが3扉車(&一部閉鎖扱いで2扉車)にしか対応していないではありませんか! (@o@) というわけで、これまで朝夕を中心に羽田空港直通運用があったはずの800形は完全に空港線を追われ、事実上その役目は本線・逗子線の普通車運用に狭められたようです……(早朝深夜には幾ばくかの優等運用が残っているのかも知れませんが、沿線民ではありませんので詳しいことまでは分かりません。悪しからず……^^;)。



 とはいえ、800形が日常的に普通車の主力として闊歩する状況そのものは変わりなく、当面は京急最後の分散クーラーと片開き扉、JR201系と近似でありながらもブラックフェイス処理ではないためはるかに表情ある顔、そしてバリバリにシビれる走行音とともに大活躍を続けてくれることでしょう。編成数も多いですし……。それでも、運が悪ければ待ち構えていてもひたすら1500形ばかりが現れるという事態もないわけではなく (と申しますか、結構当たります……こういう展開に -_-;)、撮影も思い立ったが吉日、一期一会なのかも知れません。とくに、今後もしホームドアの設置が他の駅に波及することになれば、地下に直通できず使いづらいため廃車候補と目されがちな2000形よりも前に800形の廃車に手が付けられる可能性も皆無ではないと思われますので……。
 う~む、今やこんなことを想像しなければならない時代になったとは (-_-;;)。とりあえず、600形のドア間ロング化工事が進んでいる昨今にあっては、窓廻りを白くする塗装と窓の下に白帯を回す塗装のあいだに明確な区別の必要性はなくなりつつあると思われますので、800形についても一部の編成を登場時の窓廻り白バージョン塗装に戻して下さることを希望します……(妄想?すみません ^^;)。

秋の夜長の八王子物語 (中) 山スカむさしの

2010-10-21 00:00:00 | 国鉄型車両


 八王子の横浜線ホームにて秩父7502Fを撮影していたところ、折悪しく5番線に205系が到着して10分以上カブられ (汗)。そこで「しゃぁ~ないなぁ~。反対側の4番線から眺めるか」と思いまして跨線橋に上ったところ……まさに絶妙なタイミングで「快速むさしの」用の115系山スカM40編成が到着!! 八王子に停車している山スカ豊田区M40編成は以前にも一度撮影しているのですが、このときのカットは週末のホリデー快速HM姿につき、個人的にこれまで「快速むさしの」姿は未撮影でありました。というわけで、その撮影は205系の発車までの時間つぶしでは決してなく、もう一つの超重要メインメニューに! (八王子に来るまでは7502Fのことだけが念頭にあり、M40編成「むさしの」はノーチェックだったのです ^^;) 



 嗚呼、地味に優雅な落ち着きを湛えた山スカツートンカラーの美しさよ! 今や満身創痍としか思えないほど凹凸が刻まれた車体でありながら、決して風格を失うことなき造形美! 先日201系が消え、平日の中央線を行き交う列車はE233・E257といった最近の車両ばかりとなり、一層その古さが際立つように感じられることは否めませんが、誰が何と言おうとその圧倒的な存在感は永遠です……。
 来る12月のダイヤ改正では武蔵野線からの大宮直通系統として「むさしの」と新設の「しもうさ」に重要な位置づけが与えられ、恐らく武蔵野線用205系 (&209系?) によって運行されることになりそうですが (確定? ^^;)、そうなると山スカ唯一の6連であるM40編成は失業するわけで、先行きが秘かに非常に危ぶまれます。ダイヤ改正間際には例によって撮り鉄が殺到することになりそうですが、とりあえず誰もいない中で心行くまで撮影出来て最高にラッキーだった……と思ったのでした。