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マンガ感想-『C.M.B.森羅博物館の事件目録 3』加藤元浩

2013年09月13日 | マンガ感想
「失われたレリーフ」★ 2
~あらすじ~
森羅の持つ3つの指輪を奪うため、勝負を挑むベントレー。
一部が欠けた古代アステカのレリーフ。その失われた部分に描かれていたものは何か? 勝負を飲んだ森羅はベントレーの罠に掛かったのか?

~感想~
出題された時点で答えがモロバレ状態。そりゃ指輪もらえないわベントレー……。
前・後編にわたって引っ張るネタではないが、指輪の意義と森羅がそれを得た背景を描くことでなんとか形を作れたか。
しかしあまりにも真相が弱すぎるためミステリ的に大減点としこの点数で。


「都市伝説」★★ 4
~あらすじ~
森羅たちの通う高校に流れる、死体にまつわる3つの都市伝説。
噂を流しているらしき楽器店の店主を尾行すると、奇妙な行動をとっていて……。

~感想~
怪奇味あふれる物語が脱力の真相にたどり着く。その動機は非常に回りくどくちょっと現実味に欠けすぎるような。
だがそれよりも見るべきは森羅の成長譚としての側面だろう。なかなかのジャイアニズムを持つ「Q.E.D.」の可奈とは異なる立樹のキャラが確立してきて、森羅にとっての正しく健全な年長者としての存在感が光る。一巻の頃の大人びていた森羅が話が進むごとにどんどん幼くなっている気もするのだが。
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