小金沢ライブラリー

ミステリ感想以外はサイトへ移行しました

マンガ感想-『Q.E.D.証明終了 30』加藤元浩

2013年10月03日 | マンガ感想
「人形殺人」★★★ 6
~あらすじ~
ナイフを刺された人形が2体見つかり、ポケットにはある贈収賄と薬害事件に関わった人物の名刺が入っていた。
その後、やはり贈収賄と薬害に関わる人物が腕を切られる。人形に始まり徐々にエスカレートしていく事件の行き着く先は?
そんな中燈馬は一連の事件が起こった場所が一本の線でつながることに着目する。

~感想~
言われてみればごくごく単純な真相を覆い隠す巧みな手管。これだけ単純な真相から、人形が殺されたのを皮切りに徐々にエスカレートしていく犯罪を逆算する。こういった見せ方ができる限り、この作者はいくらでも良作ミステリをものせるだろう。
それに加えてこの事件での燈馬の言動がいちいち名探偵名探偵していて素敵過ぎる。


「犬の茶碗」★★★☆ 7
~あらすじ~
燈馬の通う将棋道場の常連の老人たちが催眠商法で羽毛布団を買わされた。
同情した可奈は「手段を選ばず合法的に取り返す」ことを燈馬に依頼。燈馬は「古典的な方法」で詐欺師に挑む。

~感想~
「Q.E.D.」では珍しいコンゲーム風の物語が楽しい。
燈馬の仕掛けた罠の鋭さ、結末の意外性も十分。まさに「古典的」でありながらこの展開は容易に見抜けるものではない。
それにしても可奈はもう探偵事務所はもちろんのこと、人間離れした運動能力もありスパイか工作員としても生活できそうな気が。ワトスン役にもヒロインにも収まりきらないハイスペックさはミステリ界でも屈指では。
コメント

たぶんキュベレイ

2013年10月03日 | 拾い物
コメント