~あらすじ~
日本の裏で暗躍する暗殺者の組織「影(えい)ジェント」。
腕利きの影ジェントのカエルが暗殺され、ビルの装飾に串刺しにされる。
影ジェントの瀬見塚はカエルの遺族に依頼され、自身も嫌疑を掛けられたため犯人を探すが、東京戦争と呼ばれる暗殺者同士の戦いに巻き込まれる。
2007年このミス9位、本ミス8位
~感想~
参考文献に都筑道夫「なめくじに聞いてみろ」を挙げている通り、暗殺者たちの奇想天外な得物や戦いぶりがまず見どころ。「なめくじ」は凶器(暗器)探しがメインだが、本作では職業に沿った得物で戦うため暗器に意外性は少ないが、決着方法に工夫を凝らし、単純に戦い自体が面白い。
また設定が非常に凝っていて、影ジェントを筆頭に作者お得意のダジャレが連発され、暗殺組織設立の裏にはある世界的に有名な史実まで絡ませている。
中盤には本格ミステリそのものの密室殺人事件が起こり、期待通りにこの奇抜な設定と密接に関わるトリックが潜み、終盤にはほとんど伏線皆無ながらあっと驚くトリックも炸裂する。
肝心のカエル暗殺事件の謎解きや、ラストバトルがあっさり終わるのは拍子抜けなものの、最後の最後に明かされる因縁がまた意表を突くもので、ミステリとして飛び抜けている点は特に無いが、エンタメ作品としては及第点を優に超える佳作であろう。
18.3.31
評価:★★★ 6
日本の裏で暗躍する暗殺者の組織「影(えい)ジェント」。
腕利きの影ジェントのカエルが暗殺され、ビルの装飾に串刺しにされる。
影ジェントの瀬見塚はカエルの遺族に依頼され、自身も嫌疑を掛けられたため犯人を探すが、東京戦争と呼ばれる暗殺者同士の戦いに巻き込まれる。
2007年このミス9位、本ミス8位
~感想~
参考文献に都筑道夫「なめくじに聞いてみろ」を挙げている通り、暗殺者たちの奇想天外な得物や戦いぶりがまず見どころ。「なめくじ」は凶器(暗器)探しがメインだが、本作では職業に沿った得物で戦うため暗器に意外性は少ないが、決着方法に工夫を凝らし、単純に戦い自体が面白い。
また設定が非常に凝っていて、影ジェントを筆頭に作者お得意のダジャレが連発され、暗殺組織設立の裏にはある世界的に有名な史実まで絡ませている。
中盤には本格ミステリそのものの密室殺人事件が起こり、期待通りにこの奇抜な設定と密接に関わるトリックが潜み、終盤にはほとんど伏線皆無ながらあっと驚くトリックも炸裂する。
肝心のカエル暗殺事件の謎解きや、ラストバトルがあっさり終わるのは拍子抜けなものの、最後の最後に明かされる因縁がまた意表を突くもので、ミステリとして飛び抜けている点は特に無いが、エンタメ作品としては及第点を優に超える佳作であろう。
18.3.31
評価:★★★ 6