小金沢ライブラリー

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2013本ミスベスト10についてなんやかや

2013年12月11日 | ミステリ界隈
01.「貴族探偵対女探偵」麻耶雄嵩
02.「水族館の殺人」青崎有吾
03.「リバーサイド・チルドレン」梓崎優
04.「ノックス・マシン」法月綸太郎
05.「犯罪ホロスコープⅡ」法月綸太郎
06.「アリス殺し」小林泰三
07.「戯作・誕生殺人事件」辻真先
08.「コモリと子守り」歌野晶午
09.「星籠の海」島田荘司
10.「リカーシブル」米澤穂信


例年このミスと比べればまずまず順当な本ミスだが、今年は……。
というよりも、単純に本格不作の年だったのだろう。それでも「犯罪ホロスコープⅡ」が「ノックス・マシン」より下なのかよとか、さっぱり本格ではない「星籠の海」がなぜ9位なのかくらいは言っておきたいが。
1位の「貴族探偵対女探偵」にしろ、前作よりも連作短編集としての評価はできるが個々の作品の質はやはり落ちる。
麻耶、法月、歌野、島田、米澤と並べればいかにも本ミスっぽいんだが。
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そうなんだ

2013年12月10日 | 拾い物
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ミステリ感想-『悪意』東野圭吾

2013年12月09日 | ミステリ感想
~あらすじ~
ベストセラー作家が自宅で殺された。
加賀恭一郎刑事は自身の教師時代の恩師で、作家の友人でもある野々口修が犯人だと目星をつける。
やがて数々の証拠をもとに野々口の逮捕に至るが、彼は動機を完全に黙秘する。
加賀は捜査を進めるうちに野々口と作家の意外な裏のつながりを突き止め……。


~感想~
読めば面白いとわかっているから、ひねくれ者の自分は逆になかなか手に取る気になれない東野作品。当然ながらこれも面白い。
加賀が捜査の過程で集める証拠の数々は、いくつかが読者の知る由もないもので、その点はミステリとして見れば減点材料ながら、加賀恭一郎シリーズあるいは刑事小説としてはなんら問題にならない。
そして黙して語らない犯人の動機に関しては、ミステリ的にも美味しい大仕掛けが施され、中盤にかけて盛り上がる一方の物語でいやおうなく増していく期待を裏切らないだろう。
欲を言えば最後の最後、根っこの部分の動機は(事前に伏線は張っているものの)森博嗣的にないがしろにされたのは少し残念ではある。
とはいえ加賀の教師時代の過去も語られ、シリーズとしてミステリとして刑事小説として秀作であることは疑いようもない。


13.12.6
評価:★★★☆ 7
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このミス2013についてなんやかや

2013年12月08日 | ミステリ界隈
01.「ノックス・マシン」法月綸太郎
02.「教場」長岡弘樹
03.「ブラックライダー」東山彰良
04.「アリス殺し」小林泰三
05.「死神の浮力」伊坂幸太郎
06.「リバーサイド・チルドレン」梓崎優
07.「リカーシブル」米澤穂信
08.「検察側の罪人」雫井脩介
09.「星籠の海」島田荘司
10.「ロスト・ケア」葉真中顕
11.「祈りの幕が下りる時」東野圭吾
12.「美人薄命」深水黎一郎
13.「貴族探偵対女探偵」麻耶雄嵩
14.「代官山コールドケース」佐々木譲
15.「去年の冬、きみと別れ」中村文則
15.「ヨハネスブルグの天使たち」宮内悠介
15.「冷血」高村薫
18.「コモリと子守り」歌野晶午
19.「ビブリア古書堂の事件手帖4」三上延
20.「奇譚を売る店」芦辺拓


今年からこのミスは作家の人気投票になったのかな?
だったら比例代表制みたいに、好きな作家に投票して売り上げ順に並べて上位からランキング作ればいいんじゃないの?
3年続けて不作の年なのは間違いないが、だからといってSFやらハードボイルドやらが「ミステリでござい」と大手を振って行進するのに「よっミステリ屋!」と合いの手を入れるのははたしてどうだろうか。
投票の内訳を見る限り、岡田秀文や小島正樹や望月守宮といった作家はどうやら彼ら投票者の世界線には存在すらしないらしい。
本ミスともども抜本的に投票者の入れ替えを検討すべきではなかろうか。
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2013私的このミスベスト20

2013年12月07日 | ミステリ私的ランキング
01.伊坂幸太郎 死神の浮力  ★★★★☆ 9
02.小島正樹 永遠の殺人者  ★★★★ 8
03.河合莞爾 ドラゴンフライ  ★★★★ 8
04.長岡弘樹 教場  ★★★★ 8
05.深水黎一郎 美人薄命  ★★★★ 8
06.中村文則 去年の冬、きみと別れ  ★★★★ 8
07.森川智喜 一つ屋根の下の探偵たち  ★★★★ 8
08.青崎有吾 水族館の殺人  ★★★★ 8
09.岡田秀文 伊藤博文邸の怪事件  ★★★★ 8
10.米澤穂信 リカーシブル  ★★★★ 8
11.麻耶雄嵩 貴族探偵対女探偵  ★★★★ 8
12.望月守宮 無貌伝 ~探偵の証~  ★★★★ 8
13.森川智喜 スノーホワイト  ★★★☆ 7
14.梓崎優 リバーサイド・チルドレン  ★★★☆ 7
15.東野圭吾 祈りの幕が下りる時  ★★★☆ 7
16.浦賀和宏 彼女の血が溶けてゆく  ★★★☆ 7
17.法月綸太郎 犯罪ホロスコープⅡ  ★★★☆ 7
18.小林泰三 アリス殺し  ★★★☆ 7
19.浦賀和宏 彼女のため生まれた  ★★★☆ 7
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カレーに注意

2013年12月06日 | 拾い物
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オレだよオレ

2013年12月05日 | 拾い物
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ミステリ感想-『永遠の殺人者』小島正樹

2013年12月04日 | ミステリ感想
~あらすじ~
空き家の浴槽で発見された死体は両手首を切断され、血だまりに浸かっていた。
そして左手首は封印されたコンテナから、右手首は家の壁の中から見つかるも、コンテナと壁の中に両手首が入れられたと思われる時間より後に、五体満足な被害者の姿が目撃されていた。
事件は連続殺人へと発展する中、県警は伝説的な名刑事を内助の功で支えた賢妻・城沢薫に捜査を依頼。孫に背負われ駆けつけたおんぶ探偵が謎に挑む。


~感想~
やりすぎコージー(勝手に命名)今回も激しくやりすぎる。
ページを埋め尽くすように謎と推理とトリックを詰め込む作風で知られる作者だが、今回は事件だけに留まらず設定も激しく盛ってきた。
2013年の小島正樹は探偵役を始めとするキャラの弱さを克服するために(?)これまでのシリーズを離れた作品を出しているが、おんぶ探偵・城沢薫は普通に推理するだけに飽きたらず、亡夫の霊と交信するわ、彼女をおぶる孫の山男は、もう山男というか仙人のような超常能力を次々と発揮し、最終的にはなぜか山男とも仙人とも関係ない心理試験まで仕掛けるわ、脇を固める堅物刑事は空気を読まずにストロングスタイルのツンを連発したと思いきや肝心な時にデレるどころかヘタレるわ――と主要キャラが語り手を除いてとにかく濃いい。
キャラをそこまで盛ってきて、では事件はどうかといえば、上記のあらすじの数倍の謎と事件がこれでもかと詰め込まれ、不可能状況のいくつかは残念なトリックで片付けられるものの、島田荘司というか霞流一に捧げるような死体ゴラスイッチから密室が生まれ、どんでん返しにどんでん返しを重ねた結果、小島作品史上最凶クラスの真犯人の狡知な策謀が暴かれる、いつもながらの――と言ってしまえることが実に恐ろしいのだがやはりいつもながらの――小島正樹らしいやりすぎミステリである。
執筆ペースから見てここまでやりすぎられるのは年に一作が限界だろうが、氏には毎年このくらいやりすぎてもらいたいものだ。
それにしても本当に不思議なのだがどうして評価されないんだろか。


13.12.4
評価:★★★★ 8
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本人の可能性大

2013年12月03日 | 拾い物
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2013年12月02日 | 拾い物
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