東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

小沢一郎の早漏性弁証法

2007-11-06 08:50:39 | 社会・経済

小沢一郎君おめでとう。引退興行にご祝儀だ。**ツハイマーの進行具合はどうだね。

なんといっても引退興行の勧進元である自民党の策士に乾杯だ。小沢一郎のカンパイだ。テレビは君のこれまでの壊し屋としての不行跡をボードを使って説明しているが、今回決定的に違うのは全国民の面前で、全国民が関心を持つ中での興行であったことである。

手品もあまりまじまじと見つめられると成功しない。***ハイマーの進行具合もあるしね。君も賭け碁に勝たせてもらったくらいでだまされるとはヤキが回ったものだ。

民主党の幹部が必死に慰留するのは、君が民主党を出て自民党と合流するからだ。参議院の過半数が維持されないかもしれない。

小沢一郎君も承知の上で駆け引きをしているわけだ。

前に「小沢のいっちゃん一花咲かせ」と書いたことがあるが、とんだ狂い花を咲かせたものだ。民主党も小沢は選挙にいいという一点で同床異夢の連中が、小沢を担いだんだが小泉、安倍を担いだ自民党と似ているね。民主主義というか選挙というものの弱点と言うか盲点であラうか。結局は高くつくよ。

もっとも、今の必死の慰留は選挙用というよりかは、小沢が鉄面皮に民主党を裏切って子分を連れて出て行って自民党にくっ付くのが怖いほうが主な理由だろうが。はやく座敷牢にいれてしまえ。

さて、自民党の小泉、安倍。まず安倍だがわずか一年でボロを出した。当ブログでは当初から性格の瑕疵を指摘していたので、当然の帰結ではあるが、一年と短期間だったので大して後を引くような問題はなかろう。

それに較べて小泉氏はうまくやった。そのかわり、5年もやったわけだから、今後色々と問題が表面化してくるだろう。

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江戸時代、殿様が不行跡をしでかすと家臣団が主君を座敷牢に閉じ込める。主君押し込めというんだが、そして新しい藩主を選ぶ。そうすることによって幕府に藩を取り潰されることを避けるわけだ。

錯乱したか、汚らしい打算で自分の党を敵に売り渡そうとした主君に、あろうことか、もう一度党首になってくださいと頼んだというのだ。醜悪怪奇きわまりない。幕府お取り潰しは必定である。つまり次回の選挙では国民(幕府、主権在民)が馬鹿でないかぎり民主党はろうそくのように消えていく。

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今日の記者会見でも党首会談に至る経緯はまったく説明していないに等しい。内容についてもこれまで言っていたことだけだ。つまりテロ特措法のこと。しかもこれは福田首相が正反対のことを言っている。

小沢一郎がいくらヤキがまわったといっても、そうそうストレートに罠にかかる老獣とも思えない。自民党は脅迫、巧妙な利益誘導つまり飴とムチをちらつかせたに違いない。小沢がのっぴきならないところに追い込まれた脅迫(スキャンダルの暴露など)があったことは間違いない。それも出所は米国であった可能性が非常に高い。

++++ 11月8日

さて本日の日刊ゲンダイや週刊新潮も当ブログと同様に自民党謀略説をとっているようだ。さらに週刊新潮はその奥に米国の影を見ている。なかなかシャープだね。もっとも永田町ではほぼ常識らしいが。

どこの記事も一致して読売のナベツネを仕掛け人とみている。小沢一郎が会見で党首会談にいたる経緯を説明した際に「さる人物」と言っている人間だ。これにバシリをしたのが中曽根ヤスヒロ、それにこういう談合になると常連の森元首相だ。そうだとすると、米国文楽師説はほとんど証明されたに近い。

正力松太郎という男がおった。前の読売新聞社主だ。ナベツネを引き上げた男だ。何ヶ月かまえにどこかの週刊誌が正力はアメリカCIAのスパイであったと報道した。最近アメリカで出版された本で研究者が公文書を調べて発表した。それによると戦後CIAが使ったスパイでもっとも成功したのは正力松太郎と児玉ヨシオ(右翼の大物、ロッキード事件のフィクサー)の2人だという。

ナベツネも正力からみっちりとアメリカのスパイ道を仕込まれていただろう。スパイと言うと何処まで言うか定義が難しいがオイラに言わせれば、本人が知ってか知らずか微妙なところが多いが評論家、大学教授、作家にもいる。ロッキード事件の時に「健筆」を振るった立花隆もその一人だ。彼はかなり自覚があったと思う。

つづく