こういう時に西部劇を見ていると役にたつ。典型的なパターンは主役のガンマンが、さんざん相手を挑発する。我慢出来なくなって相手がガンベルトに手が伸ばすのを待って主役が抜く手も見せずに相手を撃ち殺す。先に相手が抜いたから正当防衛、おとがめなしとなる。
アメリカがインディアンを相手にやってきたこと、スペインからテキサス、ニューメキシコ、カリフォルニア、プエルトリコ、フィリピンを奪ってきた歴史を見れば一目瞭然だ。西部劇の手を使っている。
これに成功しなかったのが日米戦争だ。アメリカは国内の反戦的な気分もあってどうしても先に日本に攻撃させたかった。開戦前の日米交渉、ハルノートを突きつけるあたりは必ず日本が攻撃せざるをえなくなる予想しての予定の行動である。
ハワイも攻撃対象だろうということも予期していた。しかし大した防衛施策も取らなかった。敵を欺くにはまず自国軍隊をあざむけ、というわけだ。それに日本がだまされた。
当時のアメリカの軍事力、世界の軍事常識では水深の浅い真珠湾で魚雷攻撃は不可能と考えられていた。また冬の荒天下であれだけ大規模な空襲が整然と行えるとは信じられなかった。この辺は日本の科学技術、搭乗員の練度に日米で格段の差があったからである。
アメリカにしても日本にあれほど見事にやられるとは予想していなかった。せいぜい真珠湾のそとで子供の小便みたいな威嚇射撃しかする能力がないとたかをくくっていた。アメリカにすれば日本に一発撃たせればあとはマスコミ操作でアメリカ世論を開戦に持っていける。
ところがドッコイショである。
あの攻撃の規模はまったく予測していなかったようだ。開戦直後アメリカはハワイはすぐに占領されるだろうし、カリフォルニアに日本軍が上陸すると信じていた。
その場合、カリフォルニアで日本軍を持ちこたえられないとして、アメリカ軍の防衛最前線をロッキー山脈の東に定めたくらいである。
さて、第二回目の誤算が9.11である。テロ情報をアメリカは得ていた。そういう報道はすでに多数なされている。だが、真珠湾の時のように、どのようにと、どれだけ甚大な被害が出るかは予想していなかった。
ここからは推測だが、アメリカはアルカイダでもなんでもいいが、相手の実力、手の内、情報を取りたかったのではないか。それには攻撃させてみるとが一番だ。
強いボクサーが相手の手の内を知ろうとしてわざとガードを下げて相手を誘うことがある。あれだよ。
アメリカはアルカイダの勢力を今回もせいぜい小便をひっかけられるくらいだろうと過小評価していた。相手が動き出せばそこを一挙に押さえこもうと言う作戦だったのだろう。もぐらみたいに穴にもぐりこんでいては攻撃できないからね。
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