もっとも私の感想は書いた通りで別に支持とか積極的なものでは無いのですが。
詳細な経緯を述べて自己弁護、自己免責をはかり意図的に力点を強調して聞き手を誘導しようとしたというところでしょうか。しかし、当然そうなるでしょうね。聖人じゃないんだから。
対するに、小保方さんはひたすら自分の思い込みを『弁慶の勧進帳』のように繰り返すだけでした。
力点の置き方の客観性、誘導の意図など問題があるにしても、これまでの経緯でマスコミが取材報道しなかったことを詳細に述べたことはいくつかの問題を浮かび上がらせたと思います。例えば、
* 一つは1月の発表の時期です。論文は2013年の3月に提出していることを初めて知りました。ということはNatureに掲載が決まったことを奇貨として大々的にあの記者会見を行ったということです。理研が自分の論文に、つまり論文そのものに自信があれば論文投稿時に記者会見をするのが至当でしょう。あるいは投稿と関係なく、『作業』が成功した時点で発表すればよろしい。
見え透いた便乗発表でえげつないというかあざとい。これだけでも、発表のいかがわしさ、倫理性に疑問を感じさせます。
* 笹井氏の会見によれば、内容的に同じ論文が2012年に若山、小保方共著でNatureに投稿されていた。これが小保方氏が1月の記者会見で「生物学会を愚弄する』といわれて拒否されたものであるということです。
笹井氏は文章や論文の構成をお化粧する役目が自分の分担だったと言っていました。とすると、Natureに「愚弄するな』と言われたのは拙劣な文章についての意見であって、内容に対するものではないと理解したことになる。
文章に問題があるのか、内容に問題があるのか、は引き受けたら確かめるべきでしょうね。もっとも、Natureは新しい論文をすんなりと掲載したから文章力の問題だったのでしょう。
* しきりに作業の大部分は若山氏とバカンテイ氏と小保方氏の共同作業であると言っています。なかんずく其の大部分は若山氏が関与しているという印象を与えた。これが自分の責任を若山氏に転嫁しようとしたのかどうか。インターネットの多数の意見はそのように解釈しているようです。
その真偽は分かりませんが、笹井氏の説明する経緯を聞くと複数の研究室の間を不見転ピンポン球のように行き来した作業で、一貫した注意管理が行われていなかったという印象を受ける。ひとり変わらないのが小保方女史で多数の利用出来そうな先輩の間を泳ぎ回っているように見える。常識的に考えてきわめて危なっかしいものと言わざるを得ない。
他にも笹井氏の詳細な経緯説明から出てくる疑問はほかにもあると思う。
ところで、小保方さんですが、1月の記者会見では実験に成功しなくて後一日だけ頑張って駄目だったらあきらめようと思っていたら必ず助けてくれる人があらわれることが何回もあった、というようなことを言っていた。
それが4月9日の会見では200回も成功している、と言っている。どういうことか説明しなければいけませんね。
実験で多能化まで見届けたのが本当なら(=データを示せるなら)200回も繰り返す必要はない。せいぜい三回確認出来れば堂々と発表すればいいんですよ。やっぱり彼女はサイコなんだろうな。サイコという以外に彼女を免責にする方法はないでしょう。
笹井氏についての私の結論をいいましょう。彼の責任は彼の記者会見によって結果的に明瞭になったと言える。