そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

開発の手口はどこも同じ

2009-06-15 | 政治と金

読売系のPhoto 日本テレビは、ナベツネ(渡邊恒雄)の配下にあり、右寄りの報道が目につく。この局にも社会矛盾を突く意欲的な番組がなくもない。日曜日の深夜、1時過ぎになることが多いが(月曜の早朝というべきか)「ドキュメント’09」である。地方局が作るためか、あるいは読売が差別しているのか、努力しないと見ることができない時間帯である。

昨日は、信濃川の取水問題を取り上げていた。官僚が作り上げた、土建屋を利するための環境破壊のインチキ工事である。(左図参照)昭和14年に始まり平成2年に追加工事をしていた。

首都圏の電車の4割の電気を賄っていたのは、新潟県十日町市の宮中ダムで発電された電02力である。このダムを所有するのは、旧国鉄そして現東日本JRである。このダムで、許可された取水量を大幅に上回る量の317t/秒を取水し、僅か7t/秒を川に流してい ただけである。取水の不正が昨年発覚した。

JRが悪質なのは、取水量の計量機を改ざんしていたことである。相当な期間発見を遅らすことができた。さらに、250件もの無許可構造物を造っていたことである。このことが昨年発覚して、水利権が取り消された。

Photo_2 平坦な地域での発電は落差を確保するために、長距離導水しなければならない。そのために、367キロの信濃川の63キロにわたて枯れ川にする状態であった。日本最大の河川の2割に相当する距離が死の河原と化した。今年の春、実に70年ぶりに信濃川にはとうとうと水が流れた。しかし、失ったものはあまりにも大きい。地元の怒りは大きく、いまだに落とし所が見えていない。

開発する側はいつも、目の前に美辞麗句をならば立てる。これに踊らされて、開発に同調する軽薄な人たちが後を絶たない。今回も、クリーンなエネルギーだとか首都圏の利便性とか、見返りにJRによる工事を貰ったりしている。十日町元市長が自戒もなく語っていた。

根室平野の北を流れる標津川も同じである。蛇行復元を名目にして、無用の引き提を造る工事である。開発は巧妙に賛同する地元住民や、魚が好きな連中を集め流域委員会なるものをでっち上げて、責任の分散をやるようになった。結局は、同じように大々的な土木工事をすることが主題なのである。

フォトアルバム<営巣も楽でない>アップしました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羅臼港

春誓い羅臼港