今回の安倍内閣に対し、民主党の海江田代表が「3党合意を実行していただきたい」という内容の、まったく対立軸さえしめせない、哀れなコメントをしていた。民主党の体たらくを追い風にした、安倍であるが極右翼内閣と評する政党もなかった。
党三役に女性を二名登用したが、政調会長の高市早苗がサンデープロジェクトで、「あの戦争は日本の自衛のための戦争だった」と発言し、田原が「あれが侵略戦争だったことははっきりしている。こんな下品で無知な人物にバッチをつけてもらいたくない」と反論した。田原はすぐさま右翼各団体にねじ込まれ謝罪し、この番組を降りることになった。
ありもしない事件(柳条湖事件)をでっち上げて、その「自衛」のために日本が満州に派兵し傀儡政権を作り、暴れる支那を抑えるために口実を作り(盧溝橋事件)大陸奥深く兵を送った。大量の中国人を殺害し略奪し、日本人も多くの人が亡くなった。これが、新政調会長の主張する「自衛」の戦争である。
高市はその後、マッカーサーも自衛だったと発言していることを引用している。東西冷戦がはじまる最も、共産圏と対峙した時の発言の引用は、政治的で意図的な発言である。アメリカの事実とは無関係な恣意的で政治的な発言である。
安倍内閣の最も先鋭的な右翼の人物が、安倍に引き抜かれ政界入りした稲田朋美である。過去幾度となくこの戦争の正しさを発言をしている。仕組まれた戦争と、戦勝国裁判を認めていない。映画「靖国」の上映を阻止している。慰安婦問題は、存在しないとも発言している。
安倍の後輩で今回総務大臣として入閣した、新藤義孝と竹島に上陸すると韓国に行き、入国を拒否されている。この男は安倍と通じる極右翼人物である。
安倍内閣の顔ぶれを見ると、ほとんどの人物が満州事変、シナ事変、太平洋戦争を自衛の戦争と主張している。
彼らが、自衛に”集団的”という冠詞を付ければ、どんなところにでもいつでも戦争ができることになる。
安倍内閣は、集団的自衛権を入り口にして、憲法九条を破棄しようとしている。いつでも戦争ができる国家を目指す動きは恐怖である。