そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

先ずはちょっとだけ農協改革してみせる矛盾

2015-03-10 | 安倍晋三
安倍政権は農協改革として、「廃止するのはJA全中の指導・監査だけだ」先ずはやんわり出た。全中の権限を外せば、農家の結束力落ちる見ているのである。TPPなどでの結束力を削ぐことができると、安倍政権は踏んでいるのである。先ずはちょっとだけという感じである。
これは憲法に対する姿勢と類似する。先ずは環境権等と、どうでもいいような現行法で十分対応できるにもかかわらず、公明党の顔色を見てちょっとだけ憲法改正へ踏み出そうとしているのである。もちろん本命は、戦争のできる国家に向けてに、九条の戦争放棄の遺棄である。
農協改革の本当の目的は、財界の望む農協の株式会社化である。このことによって、企業が農家の交渉力をなくすのが真の目的である。農家の結束力で企業に対峙する現状を、企業側が排除したいのである。農協の共同販売はカルテルの規定ではなく、農家が企業側と対等に交渉できる手段とされ、国際的にも認められたものだる。農協を企業化することで、農家を裸に出来るというのである。
世界の主な協同組合が加盟する国際協同組合同盟(ICA)は日本の農協が農家経済や震災復興に「多大な貢献」をしていると評価し、国連のFAOが2014年を国際家族農業年に定めた趣旨からも、農協運動の解体に「反対」すると表明している。

そもそも、安倍政権の目指す農協改革は、自らが掲げる「地域創生」にも反するし、「食糧自給率の向上」にも反するものである。更には、内容がないとはいえ、これも自らが掲げる「農家所得倍増」にも全く対峙し矛盾するものである。

地方創生を真剣に考えるなら、食糧自給率向上と真摯に向かい合うなら、そして農家経済を安定させたいなら、TPPなど参加するべきではないのである。
安倍晋三という男は、全く矛盾する政策を平気で掲げる。
積極的平和主義と言いながら積極的交戦主義・軍事化・武器輸出自由化を目指しているし、女性の社会進出を謳いながら自民党の衆議院候補は最低であったり、民主国家などと言いながら辺野古基地建設で沖縄の民意を踏みにじり、8割が反対する原発を再稼働させたり、財政再建を等閑にして公共事業のバラマキをやったり、消費増税をしたり、矛盾だらけで、虚偽を羅列する政権である。
この政権を何時まで存続させてしまうかが日本の大きな命題になる。
コメント (2)
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