そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

恥ずかしくて原発を口にできない安倍首相

2015-03-15 | 原発と再生可能エネルギー
安倍首相は、国連防災仙台世界会議で14日演説を行ったが、肝心要の原発事故については触れずじまいだった。いまだに22万人が避難状態にあり、汚染水の管理状態ははボロボロで、除染しても持ってゆくところがありません、メルトダウンにいたっては全く状況が把握されていませんなどと、とてもじゃないが口にできなかったのであろう。
何せ、オリンピック誘致のために、放射能は封じ込めている(コントロールの元にあります)とまで発言した手前、そんなボロボロ状態だなどとは言えなかったのであろう。
その一方で、原発再稼働については推進すると公言している。メリケル首相が来日した時に、ドイツの記者が、原発をどうして再稼働するのか、日本こそが脱原発に踏み切るべきでないのか、と質問した。このような直接的な質問は、日本人記者がすることがないのも奇異に感じるが、安倍首相は次のように答えた。下の<>内は私の反論である。

〇日本は世界一厳しい基準で審査して、稼働が安全だったものについては再稼働する。
<嘘である。世界一厳しい審査の基準などなく実際にどこが厳しいのかそれぞれの国や自然状況によって異なり、比較対照などできないからである。さらに、稼働が安全ですとは言うが原発そのものが安全とは言っていない。欺瞞発言である。>
〇安い電源である。
<嘘である。事故対策をやらなかったこれまでの基準では安価だっただけである。次の次などの世代の負担を考える時、こんな高いものは無い。>
〇安定供給できる電源である。
<嘘である。定期的点検だけでなく、事故や不具合があれば止めるだけで大変で、再稼働となるとさらに時間がかかり、とてもじゃないが安定供給できるような代物ではない。>

そんなに原発が安全で安いものならば、国連防災会議で堂々と発言すればよい。原発事故対策の強化をしていますとか、事故対応についての取り組みや、その世界一厳しいとか自称する基準を、堂々と提示すればよい。
原発には触れず、まるで三才児の隠し事のように、話題を変えてお金出しますなどとは、稚拙極まりない。恥ずかしくて口にもできないのである。それとも羞恥心さえない居直りであるのか。
コメント
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