中井久夫全集11に、「インフルエンザ雑感」という文章がある。2009年のインフルエンザ騒動に関する文章だが、「新型コロナ雑感」として読むことができる。
中井の文章(思想、肉体、ことば)の特徴がくっきりとあらわれている。
事実と中井の肉体をつきあわせ、肉体で体験したことをもとに、ことば(論理)をまっすぐに動かし、その射程を広げて行く。
過激な運動ではないので、その射程を見逃してしまう読者もいるかもしれないが、この丁寧な運動には、やはりいつも頭を叩かれた思いがする。
いろいろ書かないが、100ページには、いわゆるロックダウンについて触れたことばもあり、これは新型コロナ雑感か、と、ほんとうに驚く。
中井の聡明さと正直をあらためて思うのだった。
(全集以外では「臨床瑣談、続」に収録されています。)
中井の文章(思想、肉体、ことば)の特徴がくっきりとあらわれている。
事実と中井の肉体をつきあわせ、肉体で体験したことをもとに、ことば(論理)をまっすぐに動かし、その射程を広げて行く。
過激な運動ではないので、その射程を見逃してしまう読者もいるかもしれないが、この丁寧な運動には、やはりいつも頭を叩かれた思いがする。
いろいろ書かないが、100ページには、いわゆるロックダウンについて触れたことばもあり、これは新型コロナ雑感か、と、ほんとうに驚く。
中井の聡明さと正直をあらためて思うのだった。
(全集以外では「臨床瑣談、続」に収録されています。)