嘘
井戸端に咲きみだれている山吹の花に
太陽が火を放つ
だれの嘘よりも
もつと見事な黄金の大きな嘘のように
二行目の「太陽が火を放つ」を、私は「太陽に火を放つ」と読み替える。太陽が山吹に火を放つのではなく、山吹が太陽に火を放つ、と。
山吹は、大地から生まれた太陽であり、それは天にある太陽の輝きには負けない。
それはもちろん「真実」ではない。「間違い」というよりも、「嘘」である。しかし、嘘を承知で、そう書くのだ。そう読むのだ。
ことば(詩)は客観的な「事実」ではなく、錯乱が生み出す「真実」である。
*
詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
定価の下の「注文して製本する」のボタンを押すと購入の手続きが始まります。
私あてにメール(yachisyuso@gmail.com)でも受け付けています。(その場合は多少時間がかかります)
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太陽が火を放つ
だれの嘘よりも
もつと見事な黄金の大きな嘘のように
二行目の「太陽が火を放つ」を、私は「太陽に火を放つ」と読み替える。太陽が山吹に火を放つのではなく、山吹が太陽に火を放つ、と。
山吹は、大地から生まれた太陽であり、それは天にある太陽の輝きには負けない。
それはもちろん「真実」ではない。「間違い」というよりも、「嘘」である。しかし、嘘を承知で、そう書くのだ。そう読むのだ。
ことば(詩)は客観的な「事実」ではなく、錯乱が生み出す「真実」である。
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詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
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