詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

嵯峨信之『詩集未収録詩篇』を読む(86)

2020-08-03 09:53:14 | 嵯峨信之/動詞
* (永い時間)

歩きつづけていたので少し疲れた そしてもとめつづけていたものが何かまだわからない
ただ遠いという世界だ

 「つづけていた」が二回くりかえされる。「つづける」が「永い」を生み出す。そして「遠い」をも生み出すのだ。
 つづけなければたどりつかないというよりも、つづけなければ「遠い」は存在しない。「永い」と「遠い」を組み合わせると、「永遠」になる。求めているものは「永遠」なのだが、「永遠」の定義は、きっと「つづける」という動詞のなかに隠れているのだろう。


*

詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
定価の下の「注文して製本する」のボタンを押すと購入の手続きが始まります。
私あてにメール(yachisyuso@gmail.com)でも受け付けています。(その場合は多少時間がかかります)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「詩はどこにあるか」7月号を... | トップ | 藤森重紀『まちのかたち 凡... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

嵯峨信之/動詞」カテゴリの最新記事