今年の韓国の大学入学共通テスト(いわゆる「修能」)で中国語に
匹敵する1万3000人を超える人数の受験生がアラビア語を
受験した「謎」については、「『修能』受験者数」の記事で触れた。
宿題として積み残していたこの「謎」を解くべく、いくつかのニュース
記事を検索で探し出し、読んでみた。
韓国メディアの活字を通じて韓国社会の全ての「謎」が解けるわけ
ではないが、かなりの問題がある程度、解明されるのは事実だ。
「ヲタク」が目を通したいくつかの記事を総合すると、まず、韓国の
高校で第2外国語としてアラビア語を教えている学校は皆無に
等しい。
しかし、一部の浪人生を中心に、問題が簡単だとの「定評」がある
アラビア語に「魅力」を感じる受験生もいて、より少ない時間投資で
より多くの得点(今年からは高い「等級」)を求めアラビア語を
選択する受験生が少なからずいるというのが真相のようだ。
ただ、それにしても一昨年、昨年と2000人を少し上回る水準で
推移して来た受験者数が、今年、一気に6倍を超える1万
3000人に跳ね上がっているのは何とも不可解だ。
試験評価の「9等級制」が導入されればアラビア語の受験者数は
むしろ減少するだろうというのが関係者の見方だったようだが、
そうした予想も見事に外れている。
こうした大方の予想を大きく裏切るアラビア語受験生の急増問題
まで含め、単に「アラビア語の試験問題は簡単だ」という「定評」、
あるいは「うわさ」の影響によるものと見てよいのだろうか。
疑問はまだ残る。引き続き今後の関連報道に注意して行こう。
今日のところは、今年6月20付けの関連記事を一つ翻訳練習して
おく。
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■ ‘수능 아랍어’ 위기
共通テスト「アラビア語」の危機
(ソウル新聞 07年6月20日)
전국에서 가르치는 고등학교가 한 군데도 없는 데도
수년간 수능 응시생이 2000명을 넘었던 아랍어가 수능
‘등급제 전환’으로 위기를 맞았다.
アラビア語を教えている高校は全国で1校もないにもかかわらず、
ここ数年間、大学入試共通テストではアラビア語の受験者数が
2000人を超えている。しかし、点数制から等級制への変更で、
アラビア語が危機を迎えている。
19일 교육부에 따르면 수능에서 아랍어가 선택 과목으로
포함되기 시작한 것은 2005년으로 2004년 6월 한국교육
과정평가원이 주관한 모의 수능에서 아랍어 응시자는 단
1명이었다. 그러나 2005학년도 본 수능에서는 아랍어
응시자가 599명이나 됐다. 이후 2006학년도 수능에서는
무려 2399명에 달했으며 지난해 2007학년도 수능에서도
수험생 2184명이 제2외국어 선택과목으로 아랍어
시험을 치렀다.
19日、教育省の発表によれば、共通テストでアラビア語が
第2外国語の選択科目になったのは2005年入試からだった。
2004年6月に実施された模擬共通テスト(韓国教育課程評価院
主管)ではアラビア語の受験生は1人しかいなかったが、2005年
本試験ではアラビア語の受験生は599人に増えた。その後、
2006年試験で2399人に急増し、昨年の2007年試験でも、
2184人の受験生が第2外国語の選択科目でアラビア語を
受験した。
전국에 아랍어를 제2외국어 선택과목으로 가르치는 고교는
2004년 단 1곳에 불과했고 2005년 이후로는 없었다.
지난해부터 광주시내 일부 고교에서 대학에 위탁해 10여명씩
가르치고 있다.
全国でアラビア語を第2外国語の選択科目として教える高校は
2004年にわずかに1校存在したが、05年には皆無となった。
その後、06年の昨年から光州市内の一部の高校で大学の出張
講義としてアラビア語教室が開講され、現在、10数人づつの生徒が
学んでいるという。
가르치는 고교가 없는 데도 수능에서 수험생이 몰린 것은
2005학년도 수능에서 전체 51개 과목 중 유일하게 표준점수
만점이 나왔기 때문으로 분석된다. 그러나 2008학년도 수능
부터 등급제(9등급)가 적용되기 때문에 응시생 수가 적은
아랍어는 좋은 점수를 얻더라도 상대적으로 높은 등급을
받기가 어려워 응시생이 점차 줄어들 것으로 전망되고 있다.
教えている高校がないにもかかわらず共通テストで受験生の多くが
アラビア語を選択するのは、2005年試験で全51科目中、唯一
アラビア語で満点が出た影響が大きいと見られる。しかし、2008年
試験からは得点に代わり等級制(9等級)が導入されるため、
相対的に受験生の少ないアラビア語ではいい点数を得ても高い
等級を得ることが相対的に難しくなる。そのため、今後はアラビア語
の受験生が徐々に減少するものと見られている。
박상화 교육부 교육연구사는 “아랍어를 가르치는 학교가
없는 데도 수능에 많이 응시해 희한하지만 등급제가 되면
좀 줄어들 것 같다.”고 말했다.
教育省のパク・サンファ教育研究員は「教えている学校がないのに
共通テストで多くの受験生がアラビア語を選択するのはおかしな
現象だ。等級制の導入で今後は少しづつ減るだろう」と語った。
(終わり)
参加カテゴリ:地域情報(アジア)/語学・英会話